岡田将生、村上春樹作品の2度目の実写化に苦難「いまだにぐるぐる回っている」「やはり答えがない」

　俳優の岡田将生（35）、橋本愛（29）、唐田えりか（27）がこのほど、都内で行われたNHK土曜ドラマ『地震のあとで』（4月5日スタート　NHK総合　後10：00〜後10：45）完成試写会に登壇。岡田が、村上春樹作品を演じる難しさを語った。

【集合カット】村上春樹氏の難解作品を実写化。橋本愛＆岡田将生＆唐田えりか

　岡田は映画『ドライブ・マイ・カー』（2021年）以来、2度目の村上春樹作品への出演となった。岡田は「村上さんの本は道筋が見えない。人が見えるまでものすごく時間がかかる。台本と向き合う時間が長い。そうすると、ほかの作品とは違って特別なものになっていく」と説明し、「今回も村上春樹さんだからこそやってみたい気持ちもありました。この難解な本をどう作るか、共にしたいという思いでやってきた」と強い想いを語った。

　撮影はすでに終えているが、岡田は「いまだにぐるぐる回っている感じがします」と苦笑い。「答えが出ないまま皆さんに提示するのでいいのかという悩みはありましたが、やはり答えがない。人生とは何か、人とは何かを問いかけてくれる作品になっていますし、そういう風に見ていただけたらうれしいなと思います」と呼びかけ、「小村の内部にある痛みがどこで出てくるのかが見どころであると思うのですが、どう思うのか感想がほしいです。新しいドラマなんじゃないかなと思っています」と自信をにじませた。

　今作は、1995年に発生した阪神淡路大震災の後、作家・村上春樹氏が著した4つの短編を、震災から30年を迎える今年、全4話で連続ドラマ化する。岡田、橋本、唐田は#1「UFOが釧路に降りる」に出演。阪神淡路大震災のニュース映像を見続けていた未名（橋本愛）は、突然家を出ていく。夫の小村（岡田）は、妻の行方も分からないまま、後輩に依頼された「届け物」をするため釧路へ。妻はなぜ出ていき、どこに行ってしまったのか。小村は、釧路で出会ったシマオ（唐田）、ケイコ（北香那）らに奇妙な旅へと導かれていく。