「性別で悩む時代、終わりにしたい」=原告のカップル、娘と共に―同性婚訴訟、25日判決・大阪高裁

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2025年03月24日 07:31  時事通信社

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時事通信社

自宅で会話をする同性婚訴訟の原告坂田麻智さん(左)と坂田テレサさん=9日、京都市下京区
 同性同士の結婚を認めない民法や戸籍法の規定が憲法に違反するかが問われた訴訟の控訴審判決が25日、大阪高裁で言い渡される。原告の会社員坂田麻智さん(46)と坂田テレサさん(41)は、精子提供で生まれた娘を育てながら「セクシャリティーで悩む時代を終わりにしたい」と、平等に生きられる日を待ち望んでいる。

 2人は2008年、日本で共通の友人を介して知り合い、15年にテレサさんの故郷の米国で結婚した。しかし、生活基盤のある日本では法的な結婚が認められない。麻智さんは「平等に扱われていないと感じた」と憤る。

 2人は相続が一般の夫婦と同じ扱いではなく、扶養家族でもない。養子縁組をすれば問題の一部は解決するものの、麻智さんは「私はテレサと親子になりたいわけじゃない。男女と同じように配偶者になりたいだけ」と訴える。

 子供好きだった2人は、知り合いから精子の提供を受けて娘を出産したが、育てる中で不安に感じる点も多い。麻智さんは「産んだテレサにしか親権がなく、私には法的な関係が一切ない。娘に余計な心配をかけたくないけれど、社会が娘を不安にさせるかもしれない」と話す。

 3年前の大阪地裁判決は、同性婚を認めない民法の規定を「合憲」と判断した。麻智さんは「人権の最後のとりでの司法がまさかという、信じられない気持ちと絶望的な感じだった」と振り返る。テレサさんも「どうすれば私たちの状況を分かってくれるだろうかと思った」と話す。

 各地の地裁や高裁では、違憲判断を示す判決が相次いでいる。テレサさんは「大阪地裁判決はおかしかったと、すごく感じる」と語気を強める。麻智さんは25日の判決に「同性カップルが結婚できないことは違憲とはっきり言い、現在の婚姻制度を使えるよう、期限を付けて国に立法を促してほしい」と期待を込めた。 

このニュースに関するつぶやき

  • 司法は人権の砦でもあるが、だからこそ明確に憲法違反な同性婚を認める訳にはいかないんだよ。同性婚を認めてる国に移住しろよ。
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