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愛媛県今治市と岡山市で発生した山林火災は、24日も延焼が続いた。今治では約158ヘクタール、岡山では約250ヘクタールの山林が焼損した。24日夕方現在で、今治の現場近くに住む計約2600人に避難指示が出されている。火災によるけが人は出ていないが、岡山市南区では倉庫など計6棟が焼けた。鎮圧のめどは立っておらず、上空と地上からの消火活動が続いている。
気象庁によると、25日は愛媛、岡山両県ともに晴れる予報で、まとまった雨は期待できないという。
今治市の現場では24日午後も火の勢いが収まらず、ヘリコプターによる散水が続いた。愛媛県によると、今治市では自主避難を含む17人、隣接する西条市で122人が避難所に身を寄せている。避難指示は24日午後6時時点で、今治市長沢地区の381人▽同市朝倉北地区の698人▽西条市楠河地区楠の1506人――が対象となっている。
今治市の孫兵衛作(まごべえさく)地区では一帯が火災の煙に包まれた。公民館には住民らが自主避難した。松木育子さん(81)は「家のすぐ近くまで煙やすすが飛んできて、恐ろしかった。災害で避難するのは生まれて初めて」と不安そうな表情を浮かべた。
四国電力送配電は24日午前から、現場に近い今治市朝倉南地区の約30戸に対する送電を一時停止した。2次被害を防止するためで、火災の状況によっては対象地域を拡大する可能性があるという。
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火災に伴い、今治小松道は今治湯ノ浦インターチェンジ(IC)―東予丹原IC間の上下線で一時通行止めになった。JR四国は予讃線伊予西条―今治間で24日午前中に一時運転を取りやめた。
一方、岡山市で発生した火災では、隣接する玉野市の一部にも燃え広がった。岡山市は延焼拡大は阻止できている状態としている。南区の飽浦(あくら)、宮浦の両地区の計893人に避難指示が出ていたが、市は24日午後5時半に解除した。【松倉展人、平本泰章、井手千夏】
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