23日に愛媛と岡山で発生した山林火災では住宅への被害も確認されました。また、夜になって愛媛では、避難指示の対象地域が拡大しています。
愛媛山林火災 避難指示を拡大火の勢いが収まる様子はありません。
記者
「発生から30時間が経ちましたが、火の勢いは止まりません」
愛媛県・今治市で起きた大規模な山林火災。
|
|
|
|
発生から丸一日が経っても、あたり一帯には白い煙が充満し、山肌のいたるところでオレンジ色の炎が激しく立ち上る様子が確認できます。
記者
「火元と見られる場所からずっと南東に行った風下の空も赤くなっています」
消防に通報があったのは、23日午後4時前。
火は一気に燃え広がり、 白い煙が立ち込めました。その勢いは衰えることなく、 夜になっても激しく燃え続けます。
JNNが撮影した映像には、建物のすぐ裏にまで火の手が迫る様子も。
|
|
|
|
現場の近くを通るJR予讃線は、一部区間で一時運転を見合わせたほか、今治小松自動車道も2度にわたり通行止めとなりました。
当時の様子を撮影していた人は…
動画を撮影した人
「高速道路を走っていて、火災が起きているということで、一般道に降ろされた。距離的にはまあまああったと思うんですけど、すごく熱くて灰も降ってくる状態。火の粉がバンバン飛んでいるのはよく見えた」
この火災によって、今治市と隣接する西条市の一部地区では1345世帯・2585人を対象に避難指示が出されました。
近くの公民館に避難した人は…
|
|
|
|
避難した人
「煙がだいぶ家のほうに来たので、燃えカスも飛んできたから逃げてきました。家の辺りでは炎が見えるので、みんな『自分の家に来ないか』心配で、着替えとか、ティッシュとか、マスクとか毛布は持ってきました」
消火活動は夜を徹して行われ、24日は朝から自衛隊のヘリなどによる消火活動が行われました。
記者
「水をくみ上げ、消火活動に戻っていきます」
ところが…
記者
「こちら現場から10キロ以上離れた場所なんですが、凄い量の煙が立ち上っているのが分かります」
火の勢いは衰えず、午後5時45分の時点で、少なくともおよそ158ヘクタールが焼失。
近隣住民
「24日の午前中からお昼までにまた激しくなった。大船渡のことがあるから想像以上に（火が）広がるので心配」
午後には一時、雨も降りましたが…
記者
「ぱらぱらと弱い雨は降っていますが、火の勢いは衰えておらず、あたりには煙が充満しています」
いまのところ、火災によるけが人や住宅などが焼ける被害は確認されていないということです。
ただ、住民からは...
近隣住民
「雨でも思いっきり降ってくれたらね。風が吹いて、火が下の方に降りてきたら、民家がいっぱいあるから、それが一番心配」
森林火災は瀬戸内海を挟み、約108キロ離れた岡山市でも起こっています。
複数の場所から立ち上った煙は、強い風に流されているのがわかります。山肌からは勢いよく燃える炎が見え、木々を焼き尽くしていました。
23日午後3時ごろ、岡山市南部の山林から出火し、燃え広がった火災。消防によりますと、午後10時の時点で、岡山市南区と玉野市の一部の約250ヘクタールが焼けたということです。
けが人は今のところ確認されていませんが、これまでに民家と倉庫あわせて6棟が焼けています。
火災の地域は、JR岡山駅から約10キロ。住宅地の近くまで迫っていました。
近くに住む人
「家は竹やぶの下。車を公民館に移動してたけど、今取りにきた。見たら（車を）持って帰るのが怖いなと思って。もしも燃えてきたらね」
これは24日午後2時半ごろ、避難指示が出された地区の寺から撮影された映像。遠くの山からは勢いよく燃える炎が見えます。寺の頭上をヘリコプターが通る様子も。
撮影した住職は出火の際、避難したものの、寺の様子が気になり、戻ってきたそうです。
岡山市は23日夜、二つの地域の403世帯893人に避難指示を出しましたが、これ以上、住宅などに延焼が広がらない対策がとれたとして、午後5時半に解除しました。
24日中の鎮圧を目指し活動を続けていて、火災は現在、小康状態となっています。
岡山市内も含む岡山県南部と愛媛県には現在、乾燥注意報が発表されていて、消防は、更なる警戒を呼びかけています。
今後の天気についてですが、25日・26日は晴れる見込みで、雨は、27日の午前から28日の未明まで降る予想です。
地域
