小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)/2025MotoGP第2戦アルゼンチンGP 3月28〜30日にサーキット・オブ・ジ・アメリカにて開催される2025年MotoGP第3戦アメリカズGPに向け、小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)が意気込みを語った。
2024年にMoto2王者を戴冠し、今季からMotoGPクラスへと昇格した小椋。デビュー戦となった第1戦タイGPでは、予選ダイレクトQ2進出を決めて初のスプリントと決勝ともにシングルフィニッシュを果たし圧倒的な存在感を示した。続く第2戦アルゼンチンGPでは、2戦連続での予選Q2進出とスプリントでのポイント獲得には届かなかったが、決勝では好調な蹴り出しを見せて上位勢とバトルを展開した。
オーバーテイクショーも披露し8位でフィニッシュし、ランキング5位につけていたが、レース終了後に承認されていないバージョンのソフトウェアを使用していたことからまさかの失格という結果に。これには小椋も「残念でならない」と肩を落とし、チームも声明を発表するとともに、代表のダビデ・ブリビオ氏も「藍にはとても申し訳ないと思っている」と謝罪した。
小椋にとってMotoGP2戦目は悔しさが残るものとなってしまったが、第3戦アメリカズGPの開催が直前に迫ってきた。舞台となるサーキット・オブ・ジ・アメリカズは彼が得意とするサーキットのひとつであり、トラックハウスMotoGPチームのホームGPともなるため、より一層大事な一戦となりそうだ。小椋は次のように意気込みを口にした。
「ついにサーキット・オブ・ジ・アメリカズでMotoGPバイクに乗るチャンスがやってきました。ここは今シーズンの中でもお気に入りのサーキットのひとつで、とても楽しみです。コースはとても良く、1周が長くてレイアウトにはさまざまなタイプのコーナーがあります。タイGPとアルゼンチンGPで学んだことを実践できることは、良いことかもしれません」
「これまで本当に良いレースとセッションが続いていますが、まだ多くのことを学んでいるところなので、目標は変わりません。できるだけ多くの知識を得て、コースに出るたびに上達することです。ただ仕事を続け、コースで楽しみます。チームのホームGPなので、ファンのためにも良い結果を残して最大限の力を発揮したいです」
前戦からすでに気持ちを切り替えることができている様子で、前向きなコメントを口にしていていた。また、チーム代表のブリビオも次のようにコメントを発表した。
「ホームコースであるオースティンでのグランプリのためにアメリカに行くのがとても楽しみだよ。これはトラックハウスにとってホームレースであり、藍が素晴らしいシーズンのスタートを切り、ラウル(・フェルナンデス)が少し出遅れているが、我々は何とか期待できる状態でこのレースへと臨む。アルゼンチンGPの日曜日に良いセッティングとフィーリングを見つけたから、彼にも良い可能性を引き出せると思っているよ」
「そしてアメリカズGPのレースにすべてを注ぎ込めるよう、全力を尽くすつもりだ。アルゼンチンで藍に起こったことは過去のことで、彼の素晴らしいパフォーマンスと今季の開幕戦での活躍は確実に記憶に残っている。彼の才能はすでに開花されているから、この勢いを維持してオースティンでも良いパフォーマンスを見せることができれば非常に嬉しい。これが我々の目標だ。トラックハウスのファンの前でホームグランプリの栄誉を讃え、エキサイティングな週末になるように努めるつもりだ」
小椋はトラックハウスMotoGPチームのホームGPとなるこの地で、どのような戦いぶりを見せてくれるだろうか。前戦の悔しさも跳ね除けるような、走りを披露してくれることに期待しよう。
[オートスポーツweb 2025年03月26日]