モデルプレスのインタビューに応じたジェシー(C)モデルプレス【モデルプレス=2025/03/27】2023年夏、日本で初上演され話題を集めたミュージカル『ビートルジュース』が待望のカムバック。主演を務めるSixTONESのジェシー(28)がモデルプレスのインタビューに応じ、再演の心境や作品への思い、自信がついたきっかけなどを語った。<前編>
【写真】SixTONESジェシー、ド派手メイクで別人級◆ジェシー主演『ビートルジュース』
本作は、「チャーリーとチョコレート工場」「スウィーニー・トッド」などで知られるティム・バートン監督の1988年の映画作品を原作としたミュージカル作品。コミカルなストーリーやイリュージョンも取り入れた演出、卓越したセンスの衣裳・メイク・美術、耳に残るキャッチーな楽曲が話題となり、世界中でブームを巻き起こした。
そんなヒット作が2023年に日本初上陸。主演・ジェシー、演出・福田雄一のタッグで、笑いあり感動ありのエンターテインメント作品として好評を呼ぶと、公演終了直後から再演を望む多くの声が集まり、今回満を持して帰ってくる。ジェシーは、死後の世界の厄介者であるバイオエクソシストのビートルジュースを演じる。
◆ジェシー『ビートルジュース』再演の心境
― 2023年の初演で大ヒットした『ビートルジュース』。再演が決まった時はどんなお気持ちでしたか?
ジェシー:ずっとやりたいと言っていたので再演が叶って安心しました。まだ観られていない人もいますし、初演で終わりにしてはいけないだろうなと考えていました。
― 再演に向け「2023年よりももっと面白く、楽しく、美しく、汚く」とコメントされていましたが、よりパワーアップしていきたいと考えていることは?
ジェシー:前回の経験があるので慣れている分、リラックスして程良く抜きながら、もう少し周りを見ていきたいです。あと、福田監督が「10倍面白くする」と言っていたので、どう面白くしてくれるのか楽しみです。
― 福田さんは、ジェシーさんについて「稽古中に『自信ないです。誰にも観られたくない』と言っていたのに千穐楽には『日本国民、全員観るまでやり続けましょう!』と言い出した」というエピソードを明かされていました。改めて当時の心境を振り返ってみていかがですか?
ジェシー:初めてのミュージカルだったので、何も分からないままポスター撮影からどんどん物事が進んでいって当時は不安しかありませんでしたが、とにかくまずはアドリブで福田さんを笑わせようと頑張りました。何回も稽古を重ねて通していくうちに「ここちょっと変えてみようかな?」と違うことを試してみると、福田さんが「それ本番やろう」と言ってくださることもありました。もちろん本番は緊張しますし、今までに感じたことのない感情も湧き出てきましたが、千穐楽には「ずっとやり続けたい」と思うと同時に、他の人が演じているのを見てみたい気持ちもありつつ、自分がビートルジュースとしてこれからも定期的に上演を続けていきたいと強く思いました。
◆ジェシー、福田雄一氏に感謝「自分なりのビートルジュースを演じられた」
― 再びビートルジュースを演じるにあたり、以前とアプローチを変えてみようと考えていることはありますか?
ジェシー:大幅に変えることは難しいかもしれませんが、少し動きを変えてみたり、「前回は下手側に行ったから今回は上手側に行ってみよう」とやってみたり、稽古期間で色々遊んでみたいです。
劇中の歌も良い曲ですが、セリフが多かったので「本当に覚えられる?」と思いながら、稽古期間中に海外ロケがあった時は飛行機の中で1曲だけを10時間くらいずっと聴いていたこともありました。寝落ちして、起きたらその曲が流れていて「あ、そうだった!この続き覚えられるのかな?」とまた聴いて…(笑)。でも初年度より少し余裕があるので今はワクワクの方が大きくて、福田さんがどう演出されるのか楽しみです。キャストも変わらず、皆さんとまた面白いことができるんじゃないかと考えています。
やっぱりお客さんにはもちろん、キャストの皆さんにも笑ってもらいたいので、笑ってくれるまでずっと変なことをやりたいという気持ちは変わらずあります。あと、2023年と今では環境が変わっているので、流行りのものなども取り入れられたら面白いのかなと思います。
― 福田さんから指示を受けた演出方法や印象的だった言葉を教えてください。
ジェシー:「もう少しこうやって」と何箇所か指示を受けるくらいで、基本何も言われてないんですよね。でも、もしかしたらそれが自分にとって良かったのかも。のびのびできたことによって、自分なりのビートルジュースを演じられた気がします。あと、何回も稽古を通すことで余裕も出てきて鍛え上げられたので、やっぱり稽古は大事だなと改めて実感しました。
◆ジェシー「お客さんには全力で笑ってもらいたい」
― とても自由度の高いミュージカルという印象がありますが、福田さんからも自由にやってほしいというようなアドバイスがあったのでしょうか?
ジェシー:はい。「本当に自由にやっていいよ」と(笑)。初のミュージカルでいきなり「自由に」と言われても分からないですし、緊張しいなので、最初は指示していただいた方がいいのかなとも思っていましたが、結果それが良いように転がったのかな。もちろん正解はないですし、違う演出家だったらもっと「こういう風にやりたい」と考えられることもあると思うので、福田さんとは相性が良かったんだと思います。
― コメディならではの難しさもあると思いました。
ジェシー:もちろん難しいですが、もうやりきるしかない!たとえ笑いが起きなくても、それが1つの芸術だと思えばいいんです。例えば、かっこいい人を見て「キャー!」と声を出す人もいれば「ハッ…!」と声が漏れるような人もいて、反応は様々だと思うから。でも自分はバラエティでメンタルを鍛え上げられたので、笑いが起きなくてもそのままスルーすることもできるし、笑いが起きるようにもう1回やることもできます(笑)!あと、お客さん側も友達数人で来られる人もいれば、1人で来ている人もいて、笑うのに少し恥ずかしさはあるだろうし、2023年はコロナ禍で声出しが難しかったこともあったけど、今は気にせず全力で笑ってほしいです。高地(優吾/※「高」は正式には「はしごだか」)の舞台を観に行った時、笑いたいけど周りに「うるさい」とは思われたくないし、自分の笑い声が笑いになったら作品に迷惑がかかってしまうので、そういった時は堪えるようにしましたが、お客さんには全力で笑ってもらいたい。笑いのツボも人によって全然違いますしね。例えば、ハリー杉山さんが観に来てくださった時は、誰も笑ってないところを1人で笑っていて「今のシーンで笑うんだ!?」と驚きました(笑)。性格が出るので面白いです。
― キャスト陣も再集結となりますが、初演でキャストの皆さんとの仲は深まりましたか?
ジェシー:はい。何度かご飯に行ったり、地方公演の時はホテルの部屋に皆で集まってゲームをしたりしていました。
― 再集結するにあたり楽しみなことは?
ジェシー:ご飯に行ったりすることもそうですが、果たして皆さんが本番中にどんなことを仕掛けてくるのか…(笑)。あとは健康ですね。前回は途中でコロナの影響もあったので、体調面もしっかりケアしながら笑わせたいです。
◆「自分を見る目が変わった」木村拓哉ら先輩の観劇が自信に
― 前回の舞台出演を経て感じたミュージカルの魅力や面白さを教えてください。
ジェシー:『ビートルジュース』は他のミュージカルとは別物だと捉えていて、こんな自由にやらせていただいたら、きっともう他の作品はできません(笑)。(京本)大我の舞台も観て、自分だったら何かやりたくなってうずうずしちゃうだろうなと一層感じました。でも逆に他の作品に出ることで、また『ビートルジュース』に戻ってきた時に考え方や伝え方が変わっているかもしれないので、それはそれでいいなと思いますが、もし今後違う作品に出たらきっと大変だろうなと思っています。
― 他のメンバーの舞台を観て「こういう作品に出てみたい」「こういう役をやってみたい」と思うことはありますか?
ジェシー:自分は『ビートルジュース』が一番いいと思っていますが(笑)、最近で言ったら、高地の(『Come Blow Your Horn〜ボクの独立宣言〜』)かな。でもあまり想像がつかないです。
― コメディ系の作品も気になる?
ジェシー:はい。でもそれとは別に、「もし他の人が『ビートルジュース』をやったらどうなるだろう?」ということは考えます。その中で、自分がもっとやりたいと思えたのは、木村拓哉さんや松岡(昌宏)くんが観に来てくださったことが大きかったと思います。真面目に仕事しているところを見てもらえて、自分を見る目が変わったというか、僕に対する印象が変わったような気がして自信がついたので、改めて色々な人に「観に来てください」と連絡します。お二人よりも、僕の方が面白くできる自信はあります(笑)!
★死ぬまでに叶えたいこと、夢を叶える秘訣などを語ったインタビュー後編も公開中。
(modelpress編集部)
◆ジェシープロフィール
1996年6月11日生まれ、東京都出身。2012年放送の「私立バカレア高校」(日本テレビ系)でテレビドラマ初出演。同作の出演者6人で、2015年5月1日にSixTONESを結成。2020年1月22日にCDデビューを果たす。近年の主な出演作は、ドラマ「新空港占拠」(日本テレビ系/2024年)、「モンスター」(カンテレ・フジテレビ系/2024年)、映画「TOKYO MER〜走る緊急救命室〜」「リボルバー・リリー」(2023年)、「お嬢と番犬くん」(2025年)など。
◆『ビートルジュース』公演概要
<東京公演>
期間:2025年5月9日(金)〜5月28日(水)
会場:日生劇場
<大阪公演>
期間:2025年6月4日(水)〜6月29日(日)
会場:新歌舞伎座
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