3月26日、第三者委員会によって認定されたパワハラ行為を初めて認め、謝罪した兵庫県の斎藤元彦知事。しかし、違法とされた告発者探しについては「県として適切に対応した」と従来通りの主張を繰り返した。同日、このことを取り上げた『news23』(TBS系)では、小川彩佳キャスターが厳しい疑問を投げかけた。
斎藤知事はこの日の会見で、職員へのパワハラ行為などを認定した第三者委員会の報告書について、「指摘は真摯に受け止めたい。不快な思いをして負担に思われた職員に対しては改めてお詫びと謝罪を申し上げたい」と初めてパワハラを認めて謝罪した。
一方で、告発文書については「誹謗中傷性の高い文書であるという認識に変わりはない」と従来の主張は曲げず「違法性の指摘は真摯に受け止めるが、当時の判断としてはやむを得ない適切な対応だったと考えています」と発言。その上で、自身への処分についても否定した。
外部の弁護士で構成される第三者委員会は、3月19日に報告書を提出。報告書では、斎藤知事が出張先で激しく職員を叱責したことや、夜間・休日にチャットで叱責や業務指示を行ったなど、10の行為を”パワハラに当たる”と認定。パワハラ等を告発して亡くなった元県民局長を「嘘八百」「公務員失格」と非難したこともパワハラに該当すると認定した。
さらに、元県民局長の告発文書は通報者の保護が求められる公益通報の要件を満たしていると判断。斎藤知事が指示したとされる”告発者探し”についても、「違法な行為」と断じている。
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『news23』では、これらに加え、百条委員会の委員で亡くなった竹内英明元県議と同じ会派に所属していた兵庫県の迎山志保県議が取材に応じた様子を放送。迎山氏は「この期に及んで『適切だった』と言い切るところはですね、本当に信じられないと申しますか、本当に(報告書を)しっかり読まれたのかなと」といい、「ここにきても『馬耳東風』『ぬかに釘』そんな印象を持ってしまうような状況で、やはり残念ですけど質に欠ける、この一言に尽きると思います」と斎藤知事に苦言を呈した。
最後に、スタジオの小川彩佳キャスターは放送内容を振り返り、斎藤知事の矛盾について厳しく指摘した。
「斎藤知事が会見で何度も繰り返していたのは『真摯に受け止める』という言葉でした。ただ、告発を行った元県民局長には懲戒処分を下しているにもかかわらず、ご自身の処分については謝罪をするのみで全て否定。
そして、第三者委員会が違法と断じた告発者さがしについても”適切な対応”という姿勢を変わらずに伝え続けました。『真摯に受け止める』という言葉が宙に浮いているように思います。ただただ、理解に苦しみます」
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