記者会見でアーベル賞受賞の喜びを語る柏原正樹氏=27日午後、京都市 日本人初となるアーベル賞受賞が決まった京都大数理解析研究所の柏原正樹特任教授が27日、京都市内で記者会見した。柏原氏は「恩師をはじめ、多くの共同研究者の助けを借りて賞を頂けた」と謝意を示した上で、「数学の異なる分野を結び付けたのが一番大きかった」と受賞理由を分析した。
数学に関心を持ったのは、小学生の頃に自宅にあった百科事典で「鶴亀算」を見たのがきっかけ。数学の魅力は「物事を抽象化するが、現象をうまく捉えているところに美しさがある」といい、「新しいことを証明する方法や、先入観を持たずに別の方法で解けることが分かったときが一番面白い」と語った。