厚生労働省=東京都千代田区 厚生労働省は28日、2024年に報告されたエイズウイルス(HIV)感染者とエイズ患者の新規報告数(速報値)が、3年ぶりに計1000人に達したと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大以降減っていた、保健所などでの検査件数の回復が影響した可能性があるとしている。
厚労省によると、24年の新たなHIV感染者は664人(前年比5人減)、エイズ患者は336人(同45人増)だった。保健所などでのHIVの抗体検査数は前年比2851件増の10万8988件、相談数が同1944人減の8万4144件。
感染経路別では、同性間の性的接触が最も多く、HIV感染者で63%、エイズ患者で51%を占めた。
同省のエイズ動向委員会は「保健所などでの無料、匿名の検査を積極的に受けてほしい」と呼び掛けている。