GeForce RTX 5080搭載でモンハンワイルズも快適に遊べるウルトラゲーミングノートPC「ROG Strix SCAR 16(2025)」 ド派手な演出で見た目も豪華

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2025年03月29日 00:11  ITmedia PC USER

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ASUS JAPANの「ROG Strix SCAR 16 G635」

 ASUS JAPANの「ROG Strix SCAR 16(2025)G635」は、同社のゲーミングの中でも、妥協を許さないeスポーツプレイヤー、コアゲーマーをターゲットとした「ROG SCAR」シリーズから登場した最新の16型モデルだ。


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 最高のパフォーマンスを追求するROG Strix SCARリーズだけに、今回も最新の豪華仕様に仕上がっている。CPUには24コアのCore Ultra 9 275HX、GPUにはNVIDIA GeForce RTX 50 Laptop GPUシリーズを採用している。さらに、今回はライティング演出がパワーアップすると共に、メモリやストレージのアップグレードパスも解放されるなど、コアゲーマーやエンスージアストユーザーにとって魅力的な進化を果たしている。


 18型と16型の計4モデルのラインアップの中から、今回は16型のGeForce RTX 5080 Laptop GPUを搭載するモデル(G635LW-U9R5080)を入手したので、その内容を見ていこう。


●24コア24スレッドのCore Ultra 9 275HXを搭載


 まずはスペックを見ていこう。CPUはCore Ultra 9 275HXだ。Core Ultra シリーズ2の高性能ノートPC向けモデル(開発コード名:Arrow Lake)の中でナンバー2のウルトラハイエンドモデルとなる。


 省スペース/省電力設計のモバイル向けとなるCore Ultra 200Vシリーズ(開発コード名:Luna Lake)と違い、デスクトップPC向けのCore Ultra シリーズ2と同様のパフォーマンス志向の構成で、性能重視のPコア8基を含む24コア24スレッド、最大ブースト周波数5.4GHzという強力なスペックを持つ。


●最新のNVIDIA GeForce RTX 5080 Laptop GPUを搭載


 2025年1月に発表されたばかりとなる、最新のNVIDIA GeForce RTX 50シリーズ(ノートPC向け)を採用している。評価機では、ナンバー2となるNVIDIA GeForce RTX 5080 Laptop GPU(グラフィックスメモリは16GB)を搭載する。


 描画エンジン(CUDA)に新しいBlackwellアーキテクチャを採用するとともに、AIエンジン(Tensorコア)、レイトレーシングユニット(RTコア)、エンコード/デコードエンジンも新世代となり、前世代のNVIDIA GeForce RTX 40シリーズから全面的なパワーアップを果たした。


 従来同様、NVIDIA GPUを画面に直結するMUXスイッチも搭載している。ノートPC向けのNVIDIA GeForce RTX 5080 Laptop GPUは、通常はNVIDIA Optimus Technologyにより、CPU内蔵GPU(Intel Graphics)経由で接続され、アプリケーションに応じて自動的に切り替えて使われる。


 しかし、Armoury CrateユーティリティーでGPUモードを「Ultimate」にすることで、NVIDIA GeForce RTX 5080 Laptop GPUのみを利用することもできる。GPU切り変えのロスがなくなるため、ゲームやアプリケーションによっては性能がさらに向上する。


●メモリやストレージへのツールレスアクセスを実現


 評価機のメモリはDDR5-5800を標準で32GB(16GB×2)、ストレージはPCI Express 4.0対応SSDを1TB備える。ウルトラハイエンドとしてはやや物足りないものの、これは評価機が4モデル中の最下位グレードであるためで、ROG Strix SCARシリーズの他の3モデルはメモリが64GB、ストレージが2TBと、ウルトラハイエンドにふさわしい容量を搭載している。


 さらに、特筆したいのは、メモリソケットとストレージソケットにツールレスでアクセスできるようになったことだ。底面にあるロックを外し、スライドさせるだけでカバーが外れ、メモリソケットとストレージ用のM.2ソケットへアクセス可能だ。メモリソケットは標準で空きはないが、ユーザー自身で交換できる。ストレージソケットは標準で1基空いており、着脱もツールレスで行える。


 また、この底面カバーを外すと3基あるファンにもアクセスできるので、ホコリの除去などのメンテナンスも容易だ。なお、基板はほぼ全面的にシールドで覆われており、基板を開けての作業時にトラブルが起きる可能性を最小限に抑えているのも心憎い。


●近未来的な世界観を体現 演出もグレードアップ!


 ボディーサイズは約354(幅)×268(奥行き)×22.8〜30.8(厚さ)mm、重量は約2.85kgだ。16型の画面左右と上部のベゼルを切り詰めたスリムベゼルデザインを採用しており、コアゲーマー向けのPCとしては意外にコンパクトにまとまっているが、強力な冷却機構を備えているためか、重量はかなりある。


 ROG Strixシリーズらしい、近未来的な世界観を体現したビジュアルは最新モデルでも健在だ。一見すると落ち着いた印象だが、発光演出にも力が入っている。液晶ディスプレイ天面のロゴ、キーボードバックライト、底面を360度カバーするライトバーに加えて、天面部分にはドットマトリクスLEDでメッセージやアニメーションを表示する「AniMe Vision」を内蔵しており、派手な演出を楽しめる。


 このAniMe Visionは、同社のROG Zephyrusシリーズに導入されていたもので、ROG Strixシリーズでは初搭載となる。計810個のLEDを内蔵し、16型モデルでは8353個(18型は8448個)のCNCホールが用意され、多彩なアニメーションや画像を表示できる。


●Thunderbolt 5を筆頭に充実のインタフェースを標準装備


 通信機能は2.5GBASE-T対応の有線LANとWi-Fi 7対応の無線LAN、Bluetooth 5.4を標準装備する。


 USB Type-C端子が2基、USB Standard-A端子が3基と豊富で、USB Type-CはThunderbolt 5に対応しており、最大120Gbpsでのデータ転送、ディスプレイ出力(Thunderboltネイティブ、DisplayPort Alternate Mode)、USB PD(Power Delivery)による充電をサポートする。ディスプレイ出力としては、HDMI端子も装備している。


●240HzのミニLED液晶ディスプレイを搭載


 16型のディスプレイには、「ROG NEBULA HDR」と呼ばれるハイスペックなミニLED液晶を搭載している。アスペクト比は16:10で、画面解像度は2560×1600ピクセルとなる。


 ミニLED液晶ディスプレイとは、極小サイズのLEDを細かいゾーン単位でバックライトに利用し、ゾーンごとに輝度制御(ローカルディミング)を行うことで、一般の液晶ディスプレイが苦手な高度なコントラスト表現を可能にしたものだ。


 評価機では2000ゾーンを超えるローカルディミング制御に対応し、最大輝度は1200ニト、DCI-P3 100%の広色域をカバーするなど、ミニLED液晶ディスプレイとしてもハイスペックな内容だ。DolbyのHDR規格であるDolby Vision、カラーサイエンス大手のPANTONEによる色再現性の認証も取得している。


 さらに、リフレッシュレートは通常モデルの4倍にあたる240Hzに対応する。FPSや格闘タイトルなど、一瞬の動き、反応の見極めが勝負を分けるゲームも有利な条件でプレイ可能だ。リフレッシュレートをフレームレートに合わせるディスプレイ同期技術「G-SYNC」にも対応しており、リフレッシュレートとフレームレートのギャップが原因で起きるテアリング(画面の乱れ)や、スタッタリング(カクつき)を抑えることができる。


 また、キーボード奥両側と両側面の手前側にそれぞれ1Wのスピーカーを内蔵したクアッドスピーカー構成を採用しており、サウンドの迫力も十分だ。Dolby Atmosもサポートしており、対応コンテンツでは臨場感あるサラウンドサウンドを楽しめる。


●フラッグシップモデルにふさわしいパフォーマンス


 ここからは、ベンチマークテストの結果を見ていこう。Armoury Crateユーティリティーで選べる動作モードに関しては、特に言及がない限り、システムモードは「Turbo」、GPUモードは「Ultimate」、Windows 11の電源モードは。参考として、約1年前にレビューした「ROG Strix G18(2024)G814」のスコアも掲載した。


 CPUパワーをダイレクトに反映するCINEBENCHのスコアは、2024でもR23でも2024年のCore i9-14900HX搭載の18型モデルと比較して、シングルコアで互角、マルチコアのスコアで微増といったところだ。


 強烈なインパクトはないが、スコア自体は並のタワー型デスクトップPCを圧倒するものであり、フラッグシップのゲーミングノートPCにふさわしいパワーをしっかり発揮できている。16型のコンパクトなボディーを考えると驚異的だ。


 NVIDIA GeForce RTX 5080 Laptop GPUを内蔵するだけに、3D描画性能やAI処理性能も一流だ。モンスターハンターワイルズベンチマークでは、2560×1600ピクセルのウルトラ設定にレイトレーシング(強)を有効にしても「非常に快適」評価だった。最新のゲームを高画質で快適に楽しめるパフォーマンスを示している。


 また、UL Procyon Benchmark Suitesで計測できるStable Diffusion 1.5ベースの生成AIテストのスコアは2787だった。Core Ultra 7 265KとNVIDIA GeForce RTX 4070 SUPERを搭載した大型のタワー型デスクトップPCと同等以上のスコアをマークしている。16型のコンパクトなボディーのPCが、ここまでのパフォーマンスを発揮できるのは素晴らしい。


●発熱の処理も優秀


 動作音についてはTurboモードでの高負荷時はかなり大きいが、パフォーマンスモードであればかなりマイルドになる。サイレントモードで高負荷時でも静音で運用可能なので、状況に応じて使い分ければ良いだろう。ASUS JAPANの製品だけに、このあたりは抜かりがない。


 発熱については、高負荷時にはボディーの奥側を中心に熱を持つが、キーボードやパームレストは体温以下をキープできていた。薄型ボディーでも、しっかり適切に処理できているといえる。


●コアゲーマーの期待に120%応えてくれるフラッグシップモデル


 評価機のASUS Storeでの直販価格は55万9800円だ。かなり高価ではあるが、内容は完璧で価格に見合う。最新のハイエンドCPUとハイエンドGPUの組み合わせにThunderbolt 5を始めとする充実のインタフェースを備え、豪華な発光演出、そしてメモリとストレージにツールレスでアクセスできる構造も用意されており、まさに全部入りの内容だ。


 放熱もスマートにできており、最強を目指すコアゲーマー、エンスージアスト向けのゲーミングノートPCとして手放しにお勧めできる完璧な仕上がりといえる。


 同じ16型でNVIDIA GeForce RTX 5090 Laptop GPU(グラフィックスメモリは24GB)を搭載するモデル(G635LX-U9R5090)は、メモリが64GBでストレージも2TBで73万9800円だ。18型モデルもNVIDIA GeForce RTX 5090/5080 Laptop GPUを搭載するモデルがそれぞれ用意されている。いずれも販売数はあまり多くないと思われるだけに、争奪戦は必至かもしれない。


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