今田美桜(28)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「あんぱん」が31日から放送開始される。「アンパンマン」作者の漫画家やなせたかしさんと小松暢さん夫妻の半生をモデルとした物語で、やなせさんの妻にあたる朝田のぶを演じる。このほど取材に応じ、放送を前にした心境や、足の速い“ハチキン(男勝りな)おのぶ”と呼ばれるヒロイン像について語った。【松尾幸之介】
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クランクインからは約半年が経ち、今田は「もう生活の一部になっています。現場の雰囲気はとても穏やかで、全身全霊で臨めています。とにかく早く届けたいですし、毎朝みなさんの心が温かくなるんじゃないかなとワクワクしています」と笑顔をみせた。
戦前、戦中、戦後の時代を生き“逆転しない正義”を体現した「アンパンマン」が生まれるまでの愛と勇気の物語。応募者3365人の中から選ばれ、オーディションでは役を演じる上で必要な“走る”審査もあった。作中でもげたで疾走しており、長いところでは50メートルほど走るシーンもあるという。学生時代は陸上部で走り幅跳び選手の経験もあり、今年東京で行われるTBS「世界陸上」アンバサダーにも就任。「(のぶは)韋駄天(いだてん)おのぶとも呼ばれていますからね。陸上部だったことが少しでも役に立っていたらいいな」と力を込めた。
先日は前作「おむすび」ヒロインの橋本環奈とのバトンタッチセレモニーも行った。同じ福岡市出身で「『おむすび』が糸島から始まって、天神の新天町という私がスカウトされた商店街でプリクラを撮るシーンもあったりして。懐かしい思い出だなと感じていました」と振り返る。同郷俳優の活躍は刺激になっているといい「橋本さんは地元にいる頃から見ていましたし、『ばけばけ』の高石あかりさんは宮崎県出身ですよね。九州つながりはうれしいです。しっかり受け継いで、またバトンタッチしていきたい」と引き締めた。
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やなせさん夫妻は高知新聞社の同僚として出会っており、作中で今田が新聞記者を演じるシーンもある。速記を勉強しているといい「これ覚えきったら便利だぞと思っていて頑張っています。のぶさんも速記ができていたということで。見所のひとつです」と笑顔。NHKにとっては放送100年の節目の朝ドラで「気を引き締めて、最後まで頑張ります」と意気込んだ。
◆今田美桜(いまだ・みお)1997年(平9)3月5日生まれ、福岡県出身。13年に福岡でスカウトされ芸能活動開始。15年「罪の余白」で映画デビュー。16年に上京。21年映画「東京リベンジャーズ」で第45回日本アカデミー賞新人俳優賞受賞。22年ドラマ「悪女(わる)〜働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?〜」でドラマ初主演。NHK連続テレビ小説出演は19年「おかえりモネ」以来2度目。現在撮影休みは土日で、土曜の昼飲みがリフレッシュ法のひとつ。身長157センチ。血液型A。
◆NHK連続テレビ小説「あんぱん」 112作目で作者は中園ミホ氏。今田のパートナーで、やなせたかしさんモデルの柳井嵩を北村匠海が演じる。このほか、のぶの両親役に加瀬亮と江口のりこ、姉妹役に河合優実と原菜乃華、嵩の両親役に二宮和也と松嶋菜々子、嵩の伯父役に竹野内豊、パン職人役に阿部サダヲ、作曲家いせたくや役でMrs.GREEN APPLEの大森元貴といった豪華キャストで届ける。
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