3月上旬の関東近郊で、ある撮影が行われていた。中国の衣装に身を包んだ男性は、周囲の人々と談笑している。織田裕二(57)主演ドラマ『水滸伝』(WOWOW)のロケだ。
「『水滸伝』は12世紀初頭の中国が舞台の作品。北方謙三さんの歴史大河小説が原作です。
WOWOWは今回のドラマにかなり気合が入っているようで、構想はなんと’10年代から練っていたそうです。同社のほかのドラマの5倍は予算をかけている超大作だといいます」(芸能関係者)
制作関係者は言う。
「織田さんは“俺様俳優”として知られ、撮影現場で納得できないことがあると控室にこもってしまうこともあったといいます。
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さらにトレンディドラマ全盛期から主演を続けてきたためにギャラは高騰。こうした理由からか、近年はオファーが激減していたようです」
そんな織田だが、『水滸伝』のほかにも仕事が続々。
「『踊る大捜査線』の新作映画が’26年に公開予定。織田さんが主演する『踊る』は’12年以来です」(前出・芸能関係者)
さらに、9月に東京で開催される『世界陸上』(TBS系)のスペシャルアンバサダーにも就任している。
「『世界陸上』の織田さんの出演料はワンシーズン総額2千万円から3千万円ほどで、さらに旅費や宿泊費なども合わせると3千万円を超えるお金がかかっていました。
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’22年に織田さんは“卒業”となりましたが、“経費がかかりすぎる”と頭を悩ませたTBSによる事実上のクビでした」(テレビ局関係者)
しかし今回は、これまでの『世界陸上』とは少し異なる点が……。
「これまでは“TBSのメインキャスター”として起用されていましたが、今回は大会の組織委員会からのオファー。そのため以前よりギャラは少なくなっているはずです。
それでも織田さんはオファーを即答で快諾したそう。大好きな『世界陸上』にまた携われるのをとても喜んでいるといいます」(前出・テレビ局関係者)
織田が“スター”の鎧を脱ぎ捨てたのには、ある転機が――。
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「’23年に織田さんは伊藤沙莉さん(30)主演ドラマ『シッコウ!!〜犬と私と執行官〜』(テレビ朝日系)に出演しました。
織田さんが主演以外でドラマに出るのは30年ぶりのことで、業界には驚きが広がりました」(前出・テレビ局関係者)
『シッコウ』のクランクアップに際し、織田はこうコメントしている。
「『もういい歳なんで、そろそろ老兵は…』なんて思っていたら、逆に楽しくて新しい道が見えてきたような気がして……」
前出のテレビ局関係者は言う。
「織田さんは、旬の女優である伊藤さんと共演したいという思いがあり、“主演じゃなくてもいい”とオファーを受けたといいます。
現場での織田さんは、ハイテンションでギャグを連発。伊藤さんら若手の出演者は、はじめのうちは緊張していましたが、徐々に織田さんをいじるなど距離を縮め、ときにはふざけて織田さんをわざと無視することも。
かつての“俺様”ぶりは鳴りを潜め、若い世代との撮影を楽しんでいましたよ」
「脇役でも上等!」ということなのだろうか――。
すっかり角が取れ、冒頭の『水滸伝』の現場でも穏やかな表情が多かった織田。悟りの笑顔で、“超大型連続ドラマ”でも成功を収めるに違いない。
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