小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)/2025MotoGP第3戦アメリカズGP 初日 3月28日、2025年MotoGP第3戦アメリカズGP MotoGPクラスの初日のセッションがサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われた。小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)はプラクティスで14番手で初日を終えた。
前大会のアルゼンチンGPでは、サーキットとの相性も良くないこともあってか予選とスプリントでは振るわなかったものの、決勝で15番グリッドから驚異的な追い上げで8位フィニッシュで入賞という活躍を見せた。
しかし、レース終了後に承認されていないバージョンのソフトウェアを使用していたことから一転して失格に。小椋はこの失意の結果に「残念でならない」と語っており、チーム代表のダビデ・ブリビオ氏も謝罪のコメントも発表していた。
その週末から2週間が経ち、小椋の“お気に入り”であるサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で開催される第3戦アメリカズGPは、トラックハウスMotoGPチームのホームレースでもある。
大会初日午前のフリー走行1回目は軽い雨の中、小椋とってMotoGPクラスでは初となるウエットコンディションで始まった。開始早々にアプリリア勢はマシンが不調で、小椋を含むレギュラーライダーの3人は、ほとんど走れないままセッションを折り返す。
セッション後半、チームメイトのラウル・フェルナンデスが一時2番手となるタイムをマークするなか、小椋は残り10分を切ったタイミングでようやくラップタイムを記録。徐々にタイムを縮めていくも満足に走れず、最終的に2分21秒433で最後尾の22番手となった。
午後に入ると雨はほとんど止み、プラクティスは気温21度、路面温度25度で一部が乾いているミックスコンディションとなった。小椋は、フロントにミディアム、リヤにソフトのレインタイヤを選択し、セッション開始と同時にコースイン。FP1での遅れを取り戻すかのように積極的に走り、7周でピットインする。
開始20分ごろには、レコードライン上が乾いてきたため、一部のライダーがスリックタイヤを投入。小椋もセッション折り返しの残り30分を前に前後ソフトのスリックタイヤでコースインすると、2分07秒652の10番手タイムをマークし、いきなり速さを見せた。
セッション終盤、予選Q2へダイレクト進出を狙いに各車アタック合戦が始まると、走るたびに路面の状態が良くなっていく状況で残り約3分ごろに、2分04秒931で自己ベストを記録し、4番手に入る。
その後、他のライダーもタイムを上げていくなか、小椋は2回のアタックを敢行するもラップタイムを更新できず、14番手でセッション終了。土曜日の予選はQ1から上位グリッド獲得に挑むこととなった。
マシンの問題もあり、FP1はほとんど本格的に走ることができなかったものの、午後のプラクティスでは、スリックタイヤでの走行でファクトリーチームであるアプリリア・レーシングのマルコ・ベゼッチと遜色ないタイムを残した小椋。
2日目は、完全ドライコンディションの予報であり、小椋の得意なサーキットで力強い走りが見られることを期待したい。なお、決勝日は、雷雨の可能性もあり、もしそうなった場合は、FP1で発生したウエットでの不調が再発しないことを祈るばかりだ。
トラックハウス・MotoGPチーム 小椋藍(FP1:22番手、プラクティス:14番手)
「今日、特に朝は非常に厳しいコンディションでした。ウエットコンディションはあまりうまく走れませんでしたが、午後になってスリックタイヤに変えたらかなり調子が良くなりました」
「でも、セッションの最後の方でいくつかミスをしてしまい、タイムを出すべきベストのタイミングでちょうど(予選Q2ダイレクト進出を)逃してしまいました。今日はあまり良い日ではありませんでしたが、明日はドライで晴れるので、きっとより良い結果が出せると思います」
[オートスポーツweb 2025年03月29日]