「そこまでチャレンジングなクルマという感じはしなかった」角田裕毅が話すレッドブルでのシミュレーター作業

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2025年03月30日 15:50  AUTOSPORT web

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レッドブル移籍後のシート合わせ、そしてシミュレーターでのドライブについて話した角田裕毅
 3月30日のホンダ青山フィナーレイベントに、レッドブル移籍後に初めて公の場に姿を現した角田裕毅。カート時代の師匠、道上龍とのトークショーのなかでレッドブル決定後の初仕事、シート合わせと、シミュレーター作業についての裏話を披露した。

 レッドブル移籍後、シートフィッティング(合わせ)の動画がレッドブルから公開されたが、このシート合わせについてトークショーで話が弾んだ。

「F1のコクピットは座ってしまえば景色は同じなので。ごめんなさい、つまらなくて(笑)」と、角田らしい受け答えでシート合わせの感想について話したのち、角田は裏話を披露した。

「実はシート合わせしたシートはあったんですよ。今年(レッドブルの)リザーブドライバーだったので、(開幕前の)バーレーン公式テスト前にシートフィッティングをして、その時の気持ちは『なんで俺、こんなの作っているんだろうな』と。『どうせ走らないのにな』と思って、適当にシートを作っていた部分があったんです(苦笑)。1回座って、『ああもう、これでいいよ』と」

「それで今回移籍が決まった時に、『あのシートを使うのか!?』とちょっと焦って(会場爆笑)、今回は真剣にやっていいシートを作れたと思います。シートには自信あります(笑)」


■シミュレーター作業で感じたレッドブル・マシンのフィーリング

 シート合わせと共に、レッドブルのファクトリーではシミュレーター作業に行った。当然、ファンの間で気になるのはリアム・ローソン、そして昨年のセルジオ・ペレスが乗りこなせなかったレッドブルのマシンの特性に、角田がどこまで適応できるのかという点になる。

「この前、2日間くらいシミュレーターをしてきて、シミュレーター上ではそこまでチャレンジングなクルマ(の特性)という感じはしなかったです。もちろん、セットアップによって違うと思いますし、みんながよく聞く『レッドブルの前(フロント部)が曲がりやすいクルマ』というイメージはもちろんあったのですけど、ただ、トリッキーかと言われるとそこまで変な、複雑な印象はなかった」

「もちろんシミュレーター上の話ですけど、コース上での経験もあって、どういうクルマにしたいのかというのはマックス(フェルスタッペン)とも違うと思いますし、自分は自分でいいクルマを作って、まずはレッドブルのクルマの理解をしてFP1から徐々に徐々に走っていきたいなと思っています」と角田。

 昨年のシーズンオフにはアブダビのテストでレッドブルの2024年型をドライブしているが、その時の感想は「自分のドライビングスタイルに合っている」と話していた角田。そのことをMCが振ると……

「まあ、それはちょっとセールストークも入っていますね」と角田節がまた炸裂。会場は爆笑の渦に包まれることになった。

 とは言え、「でも、そこでも普通に感じて走れたので、合っているのかなと思います」と角田。

 師匠でもある道上龍も「レッドブルのマシンはマックスに合っているとか言われていますが、とはいえ、マックスはそれで速く走れているわけですからね。そこに裕毅が喰らい付いていく、もしくは上回るくらいの速さを見せてくれれば自ずと表彰台、優勝は見えてくると思いますし、そういう期待をしたいですね」と愛弟子をフォローしつつ、日本GPへの見どころを話した。

 イベントの最後には、角田は自分の洋服ブランド、カーナンバーにもなっている『22』をイタリア語にした『VENTI DUE』の新しい発表についてPR。鈴鹿サーキットに近い白子駅近くには日本GPに合わせて期間限定のポップアップストアを出店するという。

「ポップアップストアには服だけでなくヘルメットなども飾る予定なので、レーシシングドライバーとしてだけでなく、いろいろな活動を通してファンのみなさんとシェアしていきたい」とアピール。

 日本GP特別使用のヘルメットも登場予定で 「ちょっと今までと違うコンセプトで、日本をもうちょっと出して、文化に触れるようなヘルメットになっているのでお楽しみにしていてください。ペインターさんにはロゴの貼り替えが時間がかかってしまって(苦笑)忙しくさせてしまったのですけど、間に合わせてくれてありがとうございます」と、急きょの移籍に対してのさまざまな関係者の協力に感謝を述べた。

 さまざまな話題と注目を日本だけでなく世界中のF1ファンから集めているレッドブルの角田。来週末のF1日本GP鈴鹿は果たしてどのような景色になるのだろう。

[オートスポーツweb 2025年03月30日]

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