森山直太朗が語る、父の死の間際に感じたこと。ドキュメンタリー映画が公開中

0

2025年03月31日 17:50  J-WAVE NEWS

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

J-WAVE NEWS

写真
シンガーソングライター・森山直太朗の2年に及ぶツアーに密着したドキュメンタリー映画『素晴らしい世界は何処に』。その公開記念舞台挨拶が3月29日に都内映画館で実施され、森山直太朗と番場秀一監督が出席した。

『素晴らしい世界は何処に』は、2022年から約2年間で107本に及んだ森山直太朗20thアニバーサリーツアー『素晴らしい世界』の映像作品をもとに、新規映像と新たな楽曲を取り入れたドキュメンタリー映画。

約2年に及んだツアーの旅路と、その終着点となる両国国技館でのライブ映像に加え、ツアーの最中に父の死と直面した森山の姿にフォーカスを当てる。

「素晴らしい世界は何処に」|【2025年3月28日(金)公開】

森山と番場監督のタッグは、2019年公開のコンサートフィルム『人間の森をぬけて』以来2度目となる。

個性的な雰囲気の番場監督との初対面時の印象について森山は「かわいい人だなあ」と笑わせつつ「というのとは逆で、今こそ硬派でありお茶目なギャップを知っているけれど、初めて会ったときは寡黙で独特な雰囲気で威圧感があった。正直、初対面は怖かったです!」と赤裸々に述べた。
250331_moriyamaaisatsu_sub1.JPG
一方、番場監督は「本当のことを言っていいの? うーん、僕は彼をテレビで観たりしているから、うーん、この人は面白いものを持っているなと思った」とマイペースな間で語り始めて、すかさず森山から「今日はそんなに時間がないんですよ!」と楽しそうにツッコまれていた。

本作は元々、Blu-rayなどのソフト化を念頭にしており、劇場版ドキュメンタリーとして製作する意図はなかったという。しかし森山が映像と音響をチェックしたところ、あまりのクオリティの高さに驚き、ドキュメンタリー作品として再編集して完成させたという経緯がある。

森山は「誤解を恐れずに言うならば、生以上の臨場感が立ち上がっていると思った。さすが番場監督と思ったし、再編集してもらったものを観たときに、ロードムービーとしても人生においても、『素晴らしい世界』ツアーやその先に複雑に絡み合う景色があって、生活や人生そのものを捉えていると感じた」と太鼓判を押していた。
250331_moriyamaaisatsu_sub2.JPG
番場監督は、森山が実父ジェームス滝の死に触れる台北ライブのMCを曲間に挟んだ理由について「長いツアーのなかで森山さんがあそこまで直接的に父親の死に触れたのは初めてで、とても印象に残るものだったから」と説明。

劇中では病床の父に語り掛ける母・森山良子の音声なども流れるが、森山は「番場監督が象徴的シーンとして台北でのMCを長尺で採用したことで、母親と父親が30数年ぶりに再会するシーンを呼び込んだと思う」としみじみ述べた。

そんななか、森山が本作の主題歌『新世界』の制作経緯について解説。

森山直太朗 / 「新世界」Music Video

「父が亡くなる二か月くらい前に、ふと『父は逝ってしまうんだな』と思った。明後日だろうが二か月後だろうが10年後だろうが、その別れはいつか来るわけで、でもそのような心の準備はできないもの。もう触れることができないのかと思うと、切ないというか寂しい気持ちになりました。

父も幼少期に母を亡くしたりして、寂しさを抱えながら生きてきた人生だったので、今父はどんな気持ちで生と向き合っているのか……と。そんな想いに駆られて作った曲です。僕が自分自身の想いを歌うというよりも、父を介して歌っているような曲です」。 そしてギターの弾き語りでサプライズ生歌唱した。

250331_moriyamaaisatsu_sub3.JPG
ドキュメンタリー映画『素晴らしい世界は何処に』の公式サイトはコチラ。

(取材=石井隼人)

J-WAVEからお知らせ

また、森山は、ラジオ局・J-WAVEの複数の番組にゲスト出演。その番組のひとつである『TALK TO NEIGHBORS』のトークはポッドキャストで配信中だ。歌い続けるなかでの思いやステージの作り方など音楽の話はもちろん、ポッドキャスト限定で、鳥との暮らしなど私生活についても話を伺った。









    ニュース設定