
【写真】春らしい、全身ブルーのコーデで登場した有村架純
原作は、2005年に第133回直木賞を受賞した短編集『花まんま』(文春文庫)。記憶の濃淡を丁寧に語り分けながら、人間の哀しさや温かさを繊細に織り込む巧みな筆致で評価される作家・朱川湊人の代表作で、ある兄妹の不思議な体験を描いた物語だ。早逝した両親と交わした「兄貴はどんな時も妹を守るんや」という約束を胸に、たった1人の妹の親代わりとして大阪下町で生きる熱血漢の兄・俊樹を鈴木が、まもなくの結婚を控えながら、ある〈秘密〉を抱えている妹・フミ子を有村が演じる。
今作で兄妹役を演じた鈴木と有村。演じてみてどうだったかと聞かれると、鈴木は「びっくりするほど初日から兄妹感を感じられたなって。個人的にはすごく相性がよかったんじゃないかなと思ってます」と明かし「やっぱり関西弁でできるということが非常に大きくて。お互い同じ生まれ育った言葉というのもありますし、東京で仕事をしたら『初日からここまで踏み込むと嫌がられるかな』っていうところを、関西弁だとその壁を悠々と乗り越えられるというような。特殊な言語だなと思います」と関西弁の魅力も交えて有村との関係性を語った。
有村は、鈴木とは授賞式など、少し堅い場所で会う機会しかなかったと言い「現場でいざ会ってみると、良い意味で普通のお兄さんでいてくださった」とコメント。「もともとはとても実直でストイックで職人気質という印象があったんですけど、そういう印象をひっくり返してくれるような方でした」と印象の変化があったことも明かし「おちゃめな一面もあるし(笑)、すごく懐も深くて」と口にした。
鈴木の“おちゃめな一面”について有村は「お箸を落としたりとか、コップに入ってる飲み物をこぼしたりとか(笑)」と暴露。鈴木は「僕の中では毎日のことなので、言われても何も恥ずかしくない」と反応し、有村は「人間味を感じて、とってもうれしくなったんです」とほほ笑んだ。鈴木は「なんか落とすんだよね、いろんなものを」と告白。有村が「手の力が弱い?」と口にすると、鈴木は「強すぎるんだと思ってて。よくお弁当に木の箸入ってるじゃん? 結構折るよね」と打ち明け、有村は「えぇ〜!?」と驚いていた。
|
|