
31日、『第46回 松尾芸能賞 贈呈式』が行われ、松平健さん、天童よしみさん、中村獅童さんらが受賞しました。
【写真を見る】【松平健】松尾芸能賞受賞 恩師・勝新太郎に「ちょっと、ついて行けないところも…」
大賞に輝いた松平さんは受賞を電話で知らされたそうで、“この賞自体あまり詳しく知らなかったものですから。そこで事の大きさを知りまして、大変うれしく思いました”と喜びを語り、優秀賞を受賞した天童よしみさんは“本当に私自身も頑張って来れて、こういう賞を受賞できたことは本当に夢のような出来事で頑張ってきてよかったなと自分自身でほっとしています”と、頬を緩ませました。
同じく優秀賞に輝いた中村獅童さんは、仕事終わりに家で妻から知らされたと告白し、“僕の悪い癖で、あまり人の話を聞いていないところがありまして… 何のことを言っているのかわからなくて”と苦笑いしつつ、“通知をいただいた書面を見て「あっ立派な賞を頂いたんだ」という事をはじめて実感しました”と、明かしました。
人気の秘訣を聞かれた松平さんは“どんどん時代が変わっていきますので、その時代に合わせてという感覚で。その1年やったら、その翌年は何やろうか?と、常に考えてきました。だから今よりももう少し派手に、もう少し明るくとか、テンポよくとかという風にやってきました”と語り、今後に向けて聞かれると、“考え中です”と照れたような表情を浮かべました。
|
|
また、授賞式では、恩師である勝新太郎さんとの写真が公開され、思い出を問われると、“まぁ、いろいろ派手なことをやられておりましたんで。そこにはちょっとついていけないところがあったりして…”と話し、笑わせながら、“芝居とか、周りの人に対しての気遣いを、そばにいてすごく感じることがありました。大変勉強になりました”と、振り返っていました。
老若男女に愛される「マツケンサンバII」について、“若い人にも多く愛され、逆にエネルギーをもらっている”という松平さん。この年まで踊るとは思わなかったのでは?と聞かれると、“80歳ぐらいまでやりたいと思ってます”と言いきり、“肉体的には変わりない。やっていて自分でも楽しいし、お客様の笑顔を見るとエネルギーが湧いてきます”と、ハツラツと語りました。
獅童さんは、授賞式で涙をためていた事について聞かれると、天童さんの紹介時に映し出された、衣装を直している女性の写真について、“あの方、お母様だろうなと思って楽屋で聞いたら、やっぱりお母さまで… 私も父が歌舞伎の世界から早くに身を引き、ずっと母のサポートが大きかったので、この賞を頂くことで、これまでの人生を振り返ると、ずいぶん母とケンカもしたけど、僕の為に一生懸命やってくれたんだなと思って…”と、感慨深げに明かしました。
続けて、ふたりの息子も、いずれは同賞を受賞できる役者になれるよう期待しているか問われると、一転、“あんまり思わないです(笑)ライバルなんで!街に出ても子どもの事ばかり言われるので癪に障ります”と、いたずらっぽい笑みで語りつつ、“今、こんぴら歌舞伎を一生懸命やっていますんで、まぁあんまり期待し過ぎず、のびのびと育ってくれればいいなと思っています”と、親心をのぞかせました。
そして、天童さんは、今回の受賞について母親からの感想を問われると、“朝から本当に涙、涙で… 父がこの松尾芸能賞について、よく存じ上げていて、「亡くなった父に見せたかったな」って、朝から涙を流していました“と語り、”いま92歳ですけど、きょうも会場に車いすで来て、私の受賞を見ていただいていたので、本当に胸がいっぱいになりました“と、親孝行が出来たことを喜び、”(授賞式での写真は)紅白に初出場した時の楽屋でのシーンで、衣装などをいろいろ直してくれたり「がんばりや、がんばりや」と、母が一生懸命になってくれたのが、私にとって、たいへん支えになっています“と、感謝の気持ちを述べていました。
|
|
【松尾芸能賞】主な受賞者
大賞:松平健(演劇)
優秀賞:天童よしみ(歌謡)
優秀賞:川瀬露秋(邦楽)
優秀賞:中村獅童(演劇)
優秀賞:尾上紫(舞踊)
新人賞:林祐樹(演劇)
特別賞:堅田喜三代(邦楽)
功労賞:大村崑(演劇)
【担当:芸能情報ステーション】