大阪府知事や大阪市長を務めた弁護士の橋下徹氏は1日、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」(月〜金曜午後1時55分)に生出演。中居正広氏の女性トラブルに端を発した一連のフジテレビの問題で、3月31日に公表された第三者委員会の調査報告書の内容をめぐり、ある言葉を「ものすごく粗い。雑だなと思う」と、私見を口にした。
31日に公表された第三者委員会の調査報告書では、中居氏と女性Aさんのトラブルをめぐり、「業務の延長線上における性暴力であったと認められる」として、Aさんが中居氏による性暴力の被害を受けたと認定した。橋下氏はこの点に触れ「いちばんの重要なポイントだと思うのは、『性暴力』という言葉の使い方。これはものすごい粗いな、雑だなと僕は思っています」と述べた。
「WHO(世界保健機関)の基準で、性暴力だというふうに認定したんですが、今、我々の日本社会の一般社会で、この基準で、すべてが性暴力と語られているかというと、僕はそこに違和感を覚えます」とも口にした。
橋下氏は「中居さんは責められる、フジテレビも責められることは間違いない」とした上で「性暴力については段階がある」として、刑法で性暴力と認められるケースが改正前と後で変わってきた内容に触れながら「さらに、一見、同意があるように見える、拒絶はしていないけど権力格差がある場合、まさに今回の場合ですよ。中居さんの方がかなり強く被害者の方が弱い立場には、一見拒否はしていないようにも見えるけれど、権力格差があった場合でもこれも、性犯罪として認めていこうと」と指摘。「性暴力についての3つのレベルがあるので、調査報告書でしっかり、どのレベルなのかを認定しないと、女性に対する人権侵害はそうなんですが、粗く『性暴力』という言葉をポーンと使ってしまうと、僕は、中居さん側に対しても人権侵害になると思います」とも指摘した。
第三者委は調査報告書で、性暴力の定義についてWHOが公表しているものに準拠したとしている。WHOでは「強制力を用いたあらゆる性的な行為、性的な行為を求める試み、望まない性的な発言や誘い、売春、その他個人の性に向けられた行為をいい、被害者との関係性を問わず、家庭や職場を含むあらゆる環境で起こり得るものである。また、この定義における『強制力』とは、有形力に限らず、心理的な威圧、ゆすり、その他脅しが含まれるものでその強制力の程度は問題とならない」と定義している。
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橋下氏は「中居さんが悪いのは間違いない。フジテレビも悪いんですが、『程度を問わない』とやってしまうと、さらに報告書の中に入っていますが、セクハラも性暴力に含まれるという定義なんですよ」と説明。「ここはね、報告書できちっとどういうレベルなのかを、もうちょっと表現すべきだと思います」と訴えた。
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