綾野剛、03年に全国震撼させた体罰事件ルポ映画「でっちあげ」主演 亀梨和也が独立後、初出演

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2025年04月02日 06:01  日刊スポーツ

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綾野剛が主演する映画「でっちあげ 〜殺人教師と呼ばれた男」のティザービジュアル(C)2007福田ますみ/新潮社 (C)2025「でっちあげ」製作委員会

綾野剛(43)が、2003年(平15)に全国に衝撃を与えた体罰事件のルポルタージュを実写化した映画「でっちあげ 〜殺人教師と呼ばれた男」(三池崇史監督、6月27日公開)に主演することが1日、分かった。


劇中で「死に方教えてやろうか」と教え子をどう喝し「史上最悪の殺人教師」と呼ばれた教師を演じる。また、亀梨和也(39)が週刊誌の記者役で出演。3月31日を持ってKAT−TUNを解散し、STARTO ENTERTAINMENTから独立後、初の作品となる。


「でっちあげ−」は、20年前に、日本で初めて教師による児童へのいじめが認定された体罰事件を追い、第6回新潮ドキュメント賞を受賞した福田ますみ氏の「でっちあげ 福岡『殺人教師』事件の真相」(新潮文庫)が原作。事件報道をきっかけに、担当教諭は停職処分になり、児童側を擁護する550人の大弁護団が結成され民事裁判へと発展。ただ、法廷は「すべて事実無根のでっちあげ」だという、担当教諭の完全否認から物語は幕を開ける。


綾野は小学校教諭の薮下誠一を演じる。柴咲コウ(43)演じる保護者の氷室律子から子供の拓翔(三浦綺羅)への体罰で告発される役どころだ。亀梨演じる週刊春報の記者・鳴海三千彦がかぎつけ、実名報道”に踏み切り過激な言葉で飾られた記事は、瞬く間に世の中を震撼(しんかん)させ、薮下はマスコミの標的となってしまう。


綾野は「エンタメとルポルタージュの共存、共演者と芝居の総当たり戦。毎シーン呼吸を忘れるほどの魂の揺らぎ、各部署のとてつもない胆力。三池崇史監督の祈りを道標に、ただただ魅了された現場でした」と撮影を振り返った。柴咲、亀梨のほか、共演陣には大倉孝二(50)迫田孝也(47)木村文乃(37)光石研(63)北村一輝(55)小林薫(73)が名を連ねた。


三池監督は「この映画は、現実に起こった事件に基づいている。さらに正確に言うと、ジャーナリスト・福田ますみ氏による渾身(こんしん)のルポルタージュ『でっちあげ』を核にして作り上げたエンターテインメント」と作品を評した。そして「『殺人教師』にでっちあげられた男の、怒りと恐怖、そして、哀しみに包まれた人生の記録です。余計な演出をできるだけ排除し、冷静に作り上げたつもりです。ですから、この恐怖は本物です。何よりも恐ろしいのは、人ごとではなく明日、あなたの身に起こるかもしれない人災であるということ。被害者にも、いや加害者にも、あなたはそのどちらにもなり得るのです」と語った。


公開された特報映像では、綾野演じる薮下が、拓翔に「君さ、生きてる価値ないから死んだ方が良いかも」と声をかけたり、体罰をする一方「やっていません」「全く身に覚えがないです」と否定するシーン、亀梨演じる鳴海が「認めて謝罪したんですよね?」と追及するシーンが展開される。原作の福田氏は「細部にまでこだわった迫力の映像が、学校現場で起きたありえない狂気を、そしてそこから増幅された社会の狂気をリアルに描いている」と作品を評か。「主人公が、たまりにたまった怒りを爆発させるシーン、綾野剛さんの鬼気迫る演技は鳥肌ものだ。観客にとっては、あっというまの129分だろう」と綾野の演技を絶賛した。

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