NHK「のど自慢」で大物歌手も驚いた13歳→22歳に成長した現在の“色っぽさ”とポテンシャルが圧倒的

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2025年04月02日 16:10  女子SPA!

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原田波人instagramより
 芸人の世界だけではなく、演歌界にも「第7世代」がある。そこに区分される若手演歌歌手たちが、もうほんとうに才能あふれる逸材ばかり。

 特に色っぽく丁寧なフレージングが魅力の原田波人が、2025年3月26日、最新シングル「火の鳥」をリリースした。NHKのど自慢出場によって、2022年にデビューをつかんだ演歌Z世代の歌唱世界がより豊かに、あざやかに感じられる旬のナンバーだ。

 男性俳優の演技を独自視点で分析するコラムニスト・加賀谷健が、デビュー前からポテンシャルが圧倒的だった原田波人を解説する。

◆オールジャンル共通する色気の持ち主

 これは俳優について語る文脈とは少しニュアンスが違うのだが、歌手という存在もまた佇まい勝負なところがある。佇まい勝負というのは、その人が大衆の目に触れるとき、その魅力がパッと現前するかどうか、ほとんどファーストインプレッションにかかっているからである。とはいえ、佇まいという言葉は、漠然と存在感くらいに理解されるかもしれない。

 でもここでいう佇まいには、存在感のもっと根っこ、存在そのものを裏打ちする色気みたいな意味合いがある。クラシック音楽を専門とする音楽プロダクションに所属する筆者が、これまで仕事をしてきたどの有名アーティストたちも、この根源的色気の持ち主であることは、オールジャンルで共通している。

 2022年1月にリリースされたシングル「永遠の一秒」でデビューした原田波人もまたそうした魅力と才能が約束されたアーティストのひとり。「純度120%の歌声」というコピーで売り出されつつ、実際の歌声にはあらゆる色気成分が含まれている。

◆躍進する「第7世代」

 原田がデビューした2022年当時から演歌界では、紅白歌合戦でお馴染みの新浜レオンや水森英夫門下の青山新、吉幾三の秘蔵っ子で、かすれ声に伝統的矜持を感じさせる真田ナオキなど、「第7世代」としてくくられる新人歌手たちが続々躍進している。

 1950年代の歌謡界をリードしたスーパースター三橋美智也を第1世代として数えたこの第7世代からさらに世代を下る原田は、最若手のニュースターに位置づける。三橋のヒット曲「星屑の町」は、名ドラマー高橋幸宏がレゲエ調の2拍子でカバーするくらい、原曲はご機嫌な調子だが、演歌Z世代の原田の楽曲も同様に軽快な魅力を備えている。

 例えば、筆者お気に入り愛聴ナンバー「偽りのくちびる」。デビュー曲と同年にリリースされたこの曲は、「僕のことだけを」から始まる丁寧なフレージングがリスナーをすぐさま歌唱世界に引き込み、続くドラムス、ギターの囃し立て、ピアノのグリッサンドがひたすら痛快。

 原田が再度「どんな噂も 気にしないよ」と歌い出す瞬間の、歌謡的であり、ジャズ的でもあるきらめきがときめく。

◆SNS世代としてのアピール

「偽りのくちびる」には、歌詞を女性目線に置き換えたアンサーソング「偽りのくちびる〜最後の恋〜」まで用意され、色気と連動する演出に余念がない。あるいは、SNS世代の歌い手として、TikTok上でのアピールも忘れない。

 4thシングル「純情ホトトギス」は、つんく♂が作詩・作曲を手掛け、ゆったりしたフレージングはキープしつつ、リズミカルなバックトラックにコミットしていく。演歌ファンだけでなくポップスリスナーでも楽しめる仕掛けになっている間口の広さをフル活用するかのように、TikTokアカウントでは、原田本人が振りを披露して、ちょっとしたダンス動画として印象付けた。

 見逃せなかったのは、ダンスチャレンジ動画を念頭に置いたと想像できるその画角。原田が、ローアングルぎみのフレームにおさまるとき、彼の表情が醸す色気の最大値が計測できた。

 するとどうだろう、最新曲「火の鳥」のジャケ写のひとつ、1本のバラの花を手にして佇み、写る魅力的な1枚もローアングル。デビューからひと回り、ふた回りも成長した色っぽさを抽出しているかに見える。

◆デビュー前からポテンシャルが圧倒的

 デビューから戦略的な成長率を考えると、愛すべきコピー「純度120%の歌声」が、何とも心憎い。これは俄然、「成長率120%」とも換言できるのだが、それが実現できたのもデビュー前からポテンシャルが圧倒的だったからだ。

 デビュー前の原田を知るためには、2016年までさかのぼる必要がある。同年6月、若干13歳、中学2年生だった原田は、「NHKのど自慢」和歌山大会に出場した。選曲は長山洋子が1993年にリリースした「蜩」。ゲストで来ていた長山も目を丸くする歌声を披露して、堂々満点の鐘を打ち鳴らす。

 デビュー前のレファレンスとして和歌山大会チャンピオンを記憶している人は多いだろうが、さらにNHKホールで行われたグランドチャンピオン大会出場を経た才能を放っておくはずがない。再三繰り返してきた「純度120%の歌声」は、デビューから現在までに「演歌の花道」(1997年公開のつんく♂主演映画タイトルでもある)をひた走っている。

 2024年にはカバーアルバム『波人covers〜時代と女歌〜』をリリース。「偽りの唇〜最後の恋〜」でも試みた女性目線に磨きをかけている。中でも中森明菜の3rdシングル「セカンド・ラブ」(1983年リリース)では、歌い出しフレーズ「恋も二度目なら 少しは上手に…」を口にして、「火の鳥」でそつなくラブソングを歌い込むというケレン味にまで到達している。

<文/加賀谷健>

【加賀谷健】
コラムニスト / アジア映画配給・宣伝プロデューサー / クラシック音楽監修「イケメン研究」をテーマにコラムを多数執筆。 CMや映画のクラシック音楽監修、 ドラマ脚本のプロットライター他、2025年からアジア映画配給と宣伝プロデュース。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業 X:@1895cu

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