
ラッパーとしてはもとより、グラビアディガー、テレビのコメンテーターなど、多岐にわたって異彩を放っている呂布(りょふ)カルマ。『週刊プレイボーイ』の連載コラム「呂布カルマのフリースタイル人生論」では『ポルノ断ち』について語った。
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★今週のひと言「ポルノ断ちを年初から始めた俺の決意とその顛末」
俺は男だ。常々、極力男らしくありたいと思っている。いるのだが、いかんせん我慢弱い。
しかし、男らしく生きていくためには、たびたび我慢が必要なタイミングに遭遇する。
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自分に甘く、言い訳が得意な俺は、何かと理由をつけて我慢しなくてもいいように解釈してしまうのだが、このままではいけない。俺なりに苦手な我慢を克服すべく考えた。
まずひとつは宣言することだ。例えば、心の中で「明日から○○しよ〜」だの「○○やめよ〜」だのを決めても俺はそれをすぐなかったことにしてしまう。その場合は周囲の人間や、今ならSNSで宣言するのだ。そうすると、言ってしまった手前頑張れる。我慢はできなくても見えは張れるのだ。
もうひとつは我慢しているのではなくて、やめたんだと思い込むことだ。何事でもこれまで好きこのんで続けてきたことを我慢するのはつらくとも、やめてしまったと思えば自然と平気になる。これは思い込みの激しい俺に合った方法だ。
そしてここからが本題なのだが、俺は今我慢していることがある......いや、あったと言うべきか。
ここ数年番組で共演しているAマッソの加納さんは、毎年願かけとして砂糖を断ったり、お菓子を断ったりするストイックな人で、今年はついに小麦断ちを始めた。これはなかなか大変な行で、影響を受けた俺は彼女に見合う何かしらを断つ必要があった。
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そこで俺が決断したのは、ポルノ断ちだ。俺のように日々ライフワークとしてグラビアを掘っていると、多種多様なエロ動画が場所時間を問わず常にSNSでオススメされてしまう。それらを心の弱さからつい再生してしまい、さまざまな日々の業務に支障が出るのが悩みだった。
週プレを購読していたり、SNSで俺の記事がオススメされている読者諸兄においても、同じような状況なのではないだろうか。
そこで1年間ポルノを断つことで己の自尊心とクリエーティビティを取り戻し、ピンクにかすんだ日常をクリアにしようと決めたのだ。
もちろん、それは並大抵のことではなく、前述の作戦どおりSNSでも宣言したし、事あるごとに友人にも己の決意を語ってきたのだが、そのたびにそのチャレンジの無謀さを指摘されてきた。
みんなポルノの虜(とりこ)なのだ。そんな中、俺が次の次元に進んでしまうのが寂しいのだろう。俺はそう解釈した。
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当連載の打ち合わせでのネタ出しでも、俺はポルノ断ちの話をした。確かその頃はチャレンジ開始後1ヵ月前後のことだった。そして今このコラムを書いているのが、3月半ば。すでにそのチャレンジは失敗している。
もちろん俺も人の子、しかも助平なので、ダメだダメだと思っていても、間違えて―あくまでも間違えて、つい親指が触れてしまいエロ動画を再生してしまうことがある。再生してしまった手前、すぐに停止するのではなく、しばらく様子を見る。
それはミスだ。その時点でチャレンジ失敗としてしまうほど俺は自分に厳しくない。
ひととおりスッキリした後、そんな失敗には目をつぶりつつ、明日からまた心機一転チャレンジを続けよう......としていたのだが、そんな言い訳が通用するのはたまにだからだ。もう今では間違えた、とすら感じなくなっている。どうやら俺には度が過ぎた我慢だったようだ。
こんな失敗すらも包み隠さず告白することで、この罪を帳消しにできるのではないか、そう思っている。
撮影/田中智久