初スーパーGTのオサリバン「コース上が忙しい!」感想さまざまなCARGUY MKS RACINGの富士公式テスト

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2025年04月03日 18:50  AUTOSPORT web

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2025スーパーGT富士公式テスト CARGUY Ferrari 296 GT3
 3月29〜30日、静岡県の富士スピードウェイで行われたスーパーGT公式テスト。ここで今季初走行となったのが、今季参戦するCARGUY MKS RACINGだ。3月16日にドライバー体制等が発表されたが、昨年のFIA F2で2勝を挙げ、今季は全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦するザック・オサリバンと、スーパーフォーミュラ・ライツで2年目のシーズンを迎えている小林利徠斗がコンビを組む注目の体制となった。

 そのふたりが、アブダビから今回のテストに向け戻されたCARGUY RACINGのフェラーリ 296 GT3で今季初テストに臨んだが、富士での2日間はそれぞれにとって“初経験”満載だったようだ。


■初めてのスーパーGTに笑みがこぼれるオサリバン

 今季はスーパーフォーミュラ参戦で注目を集めているオサリバン。GTカーには過去にテストで乗ったことがあるとのことだが、本格的なGTカーのレースに参戦するのは初めてだという。1日目は雨脚が強く思うように走行できなかったが、ドライコンディションとなった2日目は積極的に走り込み、ルーキーテストをクリアするためのメニューやショートランも実施。セッション4の終盤には1分36秒112を記録しクラス4番手につけた。

「1日目は雨の影響で走行時間が少なかったけど、2日目は時間がたくさんあって、ショートランやロングランなどいろいろなテストができた。いちばん重要なのはチームがこのクルマやタイヤに慣れること。それ以外にもやることは多いけど、トータルで良いテストになったと思う」とオサリバン。

 スーパーGTといえば、複数のタイヤメーカーが参戦しているのは大きな特徴のひとつ。またタイヤウォーマーの使用が禁止されており、特に今回のような気温が低いコンディション時はピットアウト後のウォームアップが非常に難しいと言われている。

 その点について、ヨーロッパでGT3カーに乗車経験があるオサリバンは「たしかにウォームアップは難しいけど、一度熱が入ってしまえば、すごくグリップするタイヤだからね。すごく良いよ」とポジティブに捉えている。

「海外のGTカーのレースだとピレリが主流だけど、同じ性能調整だったとしてもスーパーGTなら5〜6秒速く走れる。タイヤが違うということもあり、おそらくフェラーリが勧めているベースのセットアップとは大きくとなる部分もあって、それはすごく興味深いし、毎日新しいことを学んでいる」

 テストとはいえ、GT500クラスとの混走も経験。これについては「コース内が忙しい感じだったよ!」と驚いた様子で、「特にGT500はコーナーがすごく速いから、それが(混走を)よりトリッキーなものにしていると思う。WECとか他の耐久レースではストレートスピードで圧倒的な差があるという感じだけど、GT500は(コーナーリングスピードが速い分)いきなり背後に現れる感じで……。そこは慣れていくしかないね」と振り返っていた。

 さらに「忙しかった!」と笑みを見せながら強調していたのが、セッション以外の時間だという。ちょうど春休み期間中ということで、多くのファンが訪れ、セッションの合間のオープンピットはピットレーンがファンで埋め尽くされた。

 これにはオサリバンも「たくさんサインを書いたよ!」とスーパーGTファンの熱気に圧倒されていた様子。「ある意味でスーパーフォーミュラよりも人気があるカテゴリーなんだと感じた。きっと開幕戦の岡山はもっと忙しくなるだろうね」と語っていた。

 2週間後に開幕戦の岡山大会が迫っているが、オサリバンは富士テスト2日目の夜の便でイギリスに戻るとのこと。今後も基本的には日本とイギリスを行き来するスケジュールになるそうだが、「日本の花粉がすごくて……(苦笑)。空港に着いた途端にくしゃみが止まらなくて大変だよ」とのこと。彼にとっては、日本を学ぶ機会となったようだ。


■フェラーリ初乗車。「すごく作り込まれているクルマですね!」と感心する小林

 一方、チームメイトとなる小林は、スーパーGT参戦2年目となるもののフェラーリ296 GT3は初経験ということで、高級スポーツカーメーカーの最新レーシングカーを目の前に、いろいろなことを感じたようだ。

「なんというか、フェラーリは高級車しかないという印象があって……。自分の人生でフェラーリに関わることはおそらくないだろうなと、つい最近まで思っていました。その中で(スーパーGTで)乗ることになって、かなり驚きましたね」と小林。

「とはいえGT3車両なので、いざ走り出せばすごく良い性能があるなと感じます。とにかく走りやすくて、ドライバーの要求にも応えてくれて“道の中にとどまってくれる”という印象でした」

 ドライコンディションで走れたのは1日のみだったが、「セットアップもいくらか試せましたし、クルマの方向性は僕の中でも見えてきたかなと思うので、開幕戦に向けては良いテストだったなと思います」と手応えを感じている様子だ。

 オサリバンと小林は身長差がかなりある印象。フェラーリ296 GT3はペダル位置などのアジャストができるが、それだけでは対応しきれないため、金曜日に小林用のシートを追加で作成するなど対応も必要だった。

「テストしてみた感じでは、まともに走れそうなので大丈夫かなと。昨年も身長差が相当ありましたし、その辺の問題はないかなと思います」と、こちらもポジティブに進んでいるのは間違いなさそうだ。

 なお、今回のふたりの起用についてCARGUY MKS RACINGの木村武史総監督に聞くと「私はWECの繋がりもあり、TOYOTA GAZOO Racingさんと良いお付き合いをさせていただいています。そこで、私が今回カスタマーレーシングとして(GT300に)出るので、『誰か良いドライバーはいますか?』と尋ねたかたちとなります」と説明した。

「TOYOTA GAZOO Racingさんとしても有望な若手ドライバーがいるので、チャンスを与えたいと動いてくれました。私からの要望でTOYOTA GAZOO Racingさんが動いてくれたというかたちですね」

 今回のテストでは、第4ドライバーとして発表もされた澤圭太もテストを走行。「もともと(澤が主催する)ワンスマさんのお手伝いをCARGUYがやっていて、そこからお付き合いが深くなっていました。澤さんはベテランですし英語も話せるのでザックとのコミュニケーションもできることから、適任だと判断しました」という。さらに横浜ゴムも急遽供給を対応。「本当に助かっています」と木村総監督は感謝を述べた。

 チームはまだ動き出したばかりだが、噛みあえば強力なパフォーマンスをみせる可能性も高い。今季のダークホースとも呼べる存在かもしれない。

[オートスポーツweb 2025年04月03日]

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