バンド結成15周年を迎えたFIVE NEW OLDとアインシュタインの河井ゆずる 撮影:草刈雅之 バンド結成15周年を記念し、3月19日に初のベストアルバム『FiNO is』をリリースしたFIVE NEW OLD。ライブの定番曲をアップデートしたセルフカバーや、CM・ドラマ・アニメなどのタイアップ曲など全19曲を収録した、まさに15年間の歩みを凝縮した作品に仕上がっている。以前からFIVE NEW OLDの大ファンだと公言しているアインシュタインの河井ゆずるさんとメンバーの4人に、15周年について、ベストアルバムについて語ってもらった。
【HIROSHI(VO・G)】自分たちがバンドを15年も続けられたこと、ベストアルバムを出せるくらいになれたことが、まず何よりも嬉しくて。だからこそ、この1枚に何を詰めたらいいのか本当に悩んだんですけど、僕らはライブをすごく大事にしてきたので、ライブのように楽しんでもらえたらとセットリストを組むように選曲していきました。その中で、1曲目は「By Your Side」かなと思って。
――その理由は?
【HIROSHI】バンドのコンセプトとして「ONE MORE DRIP」(“日常にアロマオイルの様な彩りを”)というものがあるんです。変わらない日常の中で、息が詰まりそうになった時に、ふっと風通しをよくしてくれる音楽でありたい。「By Your Side」はまさにそういう想いの曲ですし、メジャーデビュー曲、しかもこの曲って当時はまだメンバーは3人で、SHUNくんがアレンジャーとして初めて今の4人で作った曲なので、ここから始まるのがいいなと思ったんです。
そこが決まったら、あとは自然な流れて19曲を並べていって、最後の「Take Two」は、元々SixTONESさんに提供した楽曲で。セルフカバーしてみて、これはFIVE NEW OLDの音楽がリスナーのみなさんに言っている言葉なんだなと思えて、どこか「By Your Side」とのつながりを感じたんですね。それで、「あなたの傍に」っていう「By Your Side」から始まり、「Take Two」で15周年のベストアルバムを締め括れたのがすごく良かったなと思っています。
【HIROSHI】その話で思い出したんですが、ベストアルバムにも入っている「Hole」って曲があって。インディーズ時代に作った曲で、当時はパンクとかメロコアをやっていたんですけど、この曲ができて、パンクなセットリストの中に、突然、この曲を入れたんです。でもお客さんの反応が良くて、500枚作った会場限定CDがすぐに売れて。だから「Hole」をライブで初出しした時、お客さんのウケが良くなかったら今のFIVE NEW OLDはなかったかなって。
【WATARU】僕がライブで、ギターだけじゃなくピアノも弾くようになったきっかけが「Ghost In My Place」で。インディーズ時代に作った曲で、ライブでもこういうピアノ曲ができたらないいなと、それで練習しはじめたんです。最初にリリースした時はちょっとエレクトロっぽいサウンドで、メジャーデビュー時にバンドサウンドにアレンジを変えたんですけど、今回は根本に立ち返って、またエレクトロサウンドを今の自分たちの形で再録しました。そういう意味でも、まだまだ表現の幅があるなっていう発見もあったし、今回の再録で「Ghost In My Place」がやっと完成したという感覚もあります。
【HIROSHI】僕らの15年も、ゆず兄の感覚と近いところがあって。音楽の聴かれ方も様変わりして、サブスクが増えて、アルバムというものを聴く人がどんどん減ってきた中で、ベスト盤とは言え19曲入りのアルバムを出す意味って何だろうってすごく考えたんです。リスナーの変化に向き合いながら、自分たちが絶対に手放しちゃいけない軸を大切にして、どうFIVE NEW OLDを続けていくのか。禅問答みたくなっちゃうんですけど、やっぱりこの4人で音楽を作っていられることが大切で、幸せなのかなって。ちょっと真面目な話になっちゃうんですけど、僕たち、何気ない日常に花を添えるような音楽でありたいと考えていて。ゆず兄も、公式YouTube『プレハブチャンネル』とか、「暮らし」をとても丁寧に考えているじゃないですか。極論を言えば、お花や絵を飾るってただ生きていくだけならそこまで大切なことではないのに、ゆず兄は、どうしてそれを大切にしているのか聞いてみたくて。