F1日本GPのFP1、アルピーヌでの初走行でチームメイトのガスリーを越える12番手タイムをマークしてパドックを驚かせた平川亮 鈴鹿サーキットで開催されている2025F1日本GP。今回も国内で活躍する多くのドライバーがゲストで訪れている。なかでも、ここ数年は欠かさずF1日本GPの現場にいる野尻智紀(スーパーフォーミュラ:TEAM MUGEN、スーパーGT:ARTA)は、親交の深い平川亮がフリープラクティス1に出走するにあたって、鈴鹿サーキットの東コース新路面について事前にアドバイスをしていたという。
昨年最終戦アブダビGPに続いて2度目のFP1出走となった平川。アルピーヌから出走した今回はピエール・ガスリーを上回る1分29秒394を記録し12番手につける好走をみせた。
これについて先日のスーパーフォーミュラ鈴鹿大会で歴代最多ポールポジション更新をしたばかりの野尻は「平川選手、素晴らしい走りでしたね!」と開口一番、絶賛。
「本人もこのFP1に強い想いを持って臨んでいたと思いますが、一発目であそこまでタイムを出せるとは正直思っていませんでした。適応するのも物凄く速かったと思うし、なかなかあのレベルで走ることってできないなと思います」と感心している様子だった。
そんな野尻は、日本GP前に平川と連絡を取る機会があった。
鈴鹿サーキットでは、年末年始にかけて東コースの路面が再舗装された。しかし、2月18日・19日のスーパーフォーミュラ公式テストでバンプがあることが判明し、同シリーズ開幕ラウンド(3月7日〜9日)の直前にターン3内側とターン7内側の2カ所が再々舗装された。
その辺の度重なる変更点も含めて平川も気にしていたようで、スーパーフォーミュラで2年連続タイトルを獲った野尻に連絡したと言う。
「事前に『(新舗装の路面は)どうなんですか?』というのを、(国内)最速の野尻選手に聞いたら『だいぶスムーズになっているけど、1コーナーだけちょっと気をつけた方がいい』と言われたんですけど、そこは意外に大丈夫でした。他にも古巣のトムスのエンジニアたちからもアドバイスをもらいました」と平川。
その件について野尻に聞くと「けっこう事細かく説明しました」とのこと。
「路面のサーフェイスがだいぶ変わって、今までは石の角が立っているような感じで、どこか引っかかるような感覚がありました。新しい路面は良い意味でフラットなのですけど、引っかかる感じが薄い感じで、滑った時にその滑りが(前の路面ほど)止まらない傾向があります。あとは『この辺の傾斜が変わって、グリップしないポイントがありそうだよ』とか、自分が感じたことはすべて伝えたつもりです」
その平川はFP1で新舗装となったセクター1で、なんと初走行で4番目の好タイムをマーク。ガスリーのタイムを上回る大きなポイントとなった。平川好走の裏には、国内レースで活躍しているかつてのライバルであり、友人の野尻の経験も活きたことは間違いないだろう。
⚫︎リアムのレッドブル離脱に「一緒にSFで走ったドライバーとして成功を祈っている」
また野尻は、2023年のスーパーフォーミュラ(SF)ではリアム・ローソンのチームメイトだったが、今回彼がレーシングブルズに降格になったことに対しても話した。
「本人はもちろん残念だっただろうと思います。レッドブルと積み上げてきたデータや効果もたくさんあったと思うので、彼が一番知っている鈴鹿で披露するはずだったのですけど、それができなくて。彼も『ショックだった』と言っていましたけど、それがまさに本音だと思います」と野尻。
「僕の予選の件(チャンピオンを争った2023年SF最終大会での予選のウォームアップランでのいざこざ)もあったりするのか、彼に対して厳しい意見も多いと思いますけど、コース上で起きたことはしょうがないと僕は思っています」と、昨今のローソンに対する厳しい意見を心配する様子も伺えた。
先日、東京・お台場で行われたレッドブルのショーランイベントの会場で、ローソンと少し話す機会があったという野尻。
「そんな深い話はしていないです」とのことだったが、そこで感じるものはあった様子で、「今はしっかり切り替えて今回臨んでいるでしょうし、彼も『このままでは終わらないぞ』というメンタリティを持っていると思うので、ここから新しいステップを踏んでもらいたいですね。一緒に(SFで)戦ったドライバーとして、彼の成功を祈っています」と、彼の活躍を期待している様子だった。
[オートスポーツweb 2025年04月05日]