元フジテレビアナウンサーの笠井信輔氏(61)が、6日放送の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」(日曜午後1時30分)に出演。元タレント中居正広氏の性暴力を認定したフジテレビの調査報告書で、被害に遭ったAさんのケアを担当していたFさんの名誉回復を求めた。
3月31日に公表された第三者委員会の調査報告書は394ページに及び、元フジテレビアナウンサーAさんに対する中居氏の性加害を認定した。
調査報告書を読んだという笠井アナは「隅から隅までフジテレビを断罪していて、大変衝撃を受けました」。
在籍末期は「コンプライアンスはどちらかというと厳しい方だと思っていた。ネットに対する批判を恐れていて、無理はしない感じの番組作りをしていた」と感じていたといい、「一部の社員の行き過ぎた行為という認定になるのかと思ったら、まったくそうじゃなかった。フジテレビ社内はハラスメントに対する意識が低くて繰り返されている。私の認識は間違っていたんだな」と驚いたことを明かした。
その上で、「被害女性に1年半、寄り添ったアナウンス部長のFさんの名誉回復が報告書で図られている」と話し、「彼女は週刊誌に『被害女性の訴えを握りつぶしたフジテレビの3悪人』っていう見出しで、3人のうち1人だけ写真と実名が公表され告発された人物。彼女に対する誹謗(ひぼう)中傷って本当に激しかった。彼女も『消え入りたい』と言うくらい憔悴(しょうすい)しきっていた」とFさんについて言及した。
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報告書では、Fさんと産業医が被害女性のプライバシーの保護と心身のケアを最優先にして適切に対応していたとし、性暴力を受け重篤な心身状態にある女性への対応をメンタルケアの専門家ではないFさんに任せたことで、大きな精神的負担が生じた。これはフジテレビによるFさんへの人権侵害と評価される可能性もあると断じている。
笠井アナは「フジテレビ幹部は被害女性の面倒を見ていたFさんから直接話を聞こうとしなかった。対応の方法を報告もしなかった。蚊帳の外に置かれていたんですよ。その彼女が被害女性の訴えを握りつぶせるわけがないんですよ」と語気を強め、「フジテレビに本当に言いたいんですけど、彼女のことを実名で会社として名誉回復を図るべきである。なぜならば、B編成部長が、当日絡んでないのに絡んでいると書かれたら、すぐに修正を求めて、ホームページで『当該社員は関係ありません』って出したんですよ。でも、“3悪人”の1人の記事が出たときに、『これ以上週刊誌と戦ってもメリットはない』って、フジテレビは何も動かなかった。放っておかれているんですよ、Fさんは」と“古巣”に対し、Fさんの名誉回復を図るよう強く求めた。
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