NEXCO中日本は、4月6日に発生したETCの障害について、同日夜に会見を開いて説明した。原因は調査中。ただし不具合は、新しい深夜割引に向けたETCシステムの改造作業を行った後に発生していた。【7日午後3時50分追記】なお、NEXCO中日本は7日午後2時時点の情報として、ETCシステム障害が発生していたすべての料金所で応急復旧作業が完了したと発表した。
同社の説明によると、作業を行ったのは5日の昼間。昨年から続く作業の一環として、サーバ間通信に関わる部分の改造を行ったという。
具体的には、委託先企業が既存システムにサーバを追加する作業を実施した。その後、システムの健全性を検証し、この日の作業は終了している。
しかし6日午前0時30分ごろ、東名高速清水ICなどの料金所でETCの課金が正常に行えない不具合が発生。このため出口のバーが上がらず、クルマが出られない状況になった。
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同様の不具合は、6日夜までに1都6県にまたがる16路線94カ所まで拡大。さらに7日未明に東名高速の沼津ICなど4路線の11カ所で新たに発生し、計17路線106カ所となった。いずれもNEXCO中日本管内で、不具合が起きた料金所と問題のない料金所がある明確な原因は分かっていない。
NEXCO中日本は「改造作業の中で何らかのトラブルがあったとみている。今はトラブルのあった料金所を優先し、改造前のプログラムに戻す復旧作業を行っている」と説明。復旧の見通しは立っていない。
ETCのシステムは、全体で見ると一体に見えるものの、全体のサーバの下に地域ごとのサーバがあり、料金所のレーンなどへデータ配信などを行っている。NEXCO中日本は、今回の作業は「料金所より上位のシステムを対象としていた」と説明。NEXCO東日本と西日本も同様に新しい深夜割引に向けたシステム改造を進めていたが、トラブルは起きていないことも5日の作業が原因とみる理由の一つのようだ。
NEXCO中日本は、渋滞が顕著になった6日の午前中に“後日精算”の対応を決め、料金所のバーを上げてクルマが通れるようにした。利用者に対してはそのまま通行し、Webなどでの支払い手続きを求めている。
【修正履歴:2025年4月7日15時48分更新 ※タイトルと本文の表記揺れを修正しました】
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