元フジテレビのアナウンサーで現在はフリーで活動する笠井信輔氏(61)が4月6日に放送された『そこまで言って委員会NP』(読売テレビ)に出演。中居正広氏(52)の女性トラブルをめぐるフジテレビの第三者委員会の調査報告書について率直な思いを述べた。
”今回の第三者委員会で最も気になった点”について問われると、笠井氏は《アナウンス室部長F氏の名誉回復がはかられていた》とパネルで回答。
400ページ近い報告書を”つぶさに読んだ”という笠井氏は、「隅から隅までフジテレビを断罪していて、大変衝撃を受けました」と告白。その理由について、笠井氏が辞めるまでの最後の5年ほどは特にネットの批判を恐れて無理な番組作りを控えていたため「コンプライアンスはどちらかというと厳しいほうだと」思っていたという。
そのため、今回の一連のトラブルについては「一部の社員の行き過ぎた行為という認定になるのかなと思ったら、まったくそうじゃなかった」といい、「フジテレビ社内はハラスメントに対する意識が低くて、繰り返されているという。私の認識は”間違っていたんだな”という」と、自らの認識のズレを認めた。
「批判だらけの状況になるのは仕方がない」「自分が反省すべき点もある」とした上で、報告書の中で「1点、光があった」部分としてアナウンス室部長・F氏の名誉回復が報告書ではかられていた点を挙げた。
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笠井氏は、被害女性A氏のケアに当たっていたF氏が、当時の週刊誌で「被害女性の訴えを握りつぶしたフジテレビの3悪人」という見出しで1人だけ、写真と実名が公表された件にも言及。「名誉回復が、この報告書ではかられている」と訴えた。
「彼女に対する誹謗(ひぼう)中傷は本当に激しかったんですね。一時は彼女も”消えいりたい”なんてことを言うくらい憔悴しきってた」といい、報告書はF氏の対応が適切だったと評価していることも強調した。
続けて、報告書の《性暴力を受け重篤な心身状態にある女性への対応をメンタルケアの専門家ではないFさんに任せたことで、大きな精神的負担が生じた。これはフジテレビによるFさんへの人権侵害と評価される可能性もある》との指摘を読み上げ、「第三者委員会、そこまで書いてるんですよ」と踏み込んだ調査を評価した。
さらに「幹部の人たちは被害女性の方針を決めるときに、面倒を見ていたFアナウンサーから直接話を聞こうとしなかった。自分たちがどういう対応を取るかを決めたときにも、その対応についての方法をFアナウンサーにも報告しなかった」と幹部を批判。「蚊帳の外に置かれてたんですよ。その彼女が被害女性の訴えを握り潰せるわけがないんですよ」とF氏の潔白を訴えた。
そして、「ここはフジテレビに本当に言いたいんですけども、彼女のことを実名で会社として名誉回復をはかるべきである」と語調を強め、フジテレビは社員Bの関与は即座に否定コメントを出したのに、Fアナの記事がでた際には「なんにも動きをとらなかった」と怒りをにじませながら批判。「一番気になったのはどこですかと言われたら、私はそこに反省とともに注目しました」と強い口調で訴えた。
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熱量を持って、F氏の名誉回復を求めた笠井氏だったが、ネット上では世間とのズレを感じたとして、疑問の声も上がっている。
《この業界にずっといた人だから感覚が他の人とは違うのかも。名誉回復を!って同僚の佐々木アナには寄り添うのに、あんなひどい思いをした被害者の方に寄り添う発言を一番にできないのはなんでなんでしょうか》
《報告書を見て出てくるのがまずFさんの名誉回復ということに驚きました》
《気持ちはわかるけどズレてるよ笠井さん。先ずケアするべきはかつての職場仲間より被害者の気持ちでしょ》
「もちろん、F氏の名誉回復を求めるのは意味のある指摘ですが、同じフジテレビで働いていたOBでありながら、被害者女性へのコメントをせずにこのことばかり熱弁したことに違和感を覚える人が多いようです。
同日放送の『Mr.サンデー』(フジテレビ系)でも、元フジテレビアナウンサーの長野智子氏(62)が『私、嫌だったら行かないと思うんですけど』『ほとんどの人が、本当に真面目に、真摯に、そういうことにイエス/ノーもきちんと言えて、毅然としてやってる』などと、被害者女性にも落ち度があると受け取られかねない発言をして炎上し、翌日謝罪と釈明に追われていました。
特に元々同じ会社にいた先輩社員の発言は、他のコメンテーターよりも注目を持って見られています。この日の2人の発言からは、被害女性への思いやりの足りなさを感じてしまう人が出ても仕方ないでしょう」(芸能関係者)
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