TM NETWORK、 40周年ツアーファイナルの横浜アリ公演が終了 さらなる革新を見せた圧巻のステージ

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2025年04月10日 18:00  ORICON NEWS

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『TM NETWORK 2025 YONMARU +01』ツアーファイナルの模様 Photo:Kayo Sekiguchi
 9日、TM NETWORKが40周年イヤーを締めくくるツアー『TM NETWORK 2025 YONMARU +01』の千秋楽を神奈川・横浜アリーナにて開催した。

【ライブ写真多数】革新的なステージで魅了したメンバーのソロショット

 ライブは、“生命の源”を想起させる“海の彼方”の映像から始まり、特務機関を模したアジト風の舞台へとシーンが転換。会場の高揚感が高まるなか、誰も聴いたことがなかった最新曲「We Can’t Stop That Way」で幕を開けた。これは41年目のプロジェクト継続を宣言するかのようなメッセージを含んだ楽曲であり、鮮烈な印象を与えた。

 以降、「金曜日のライオン」や「永遠のパスポート」など過去曲も、リアレンジや新たな映像演出とともに披露。LEDスクリーンやリアル火炎を駆使したステージは、戦争や震災を彷彿(ほうふつ)とさせる世界観を描き出し、「Alive」「Birth」などの楽曲で現代社会への問いや人間の本質を訴える、メッセージ性を帯びた演出が続いた。

 最新作「Carry on the Memories」からも3曲が披露され、なかでも「Good Morning Mr.Roadie」では歴代スタッフへの感謝を込めた映像とともに、リハーサル時に撮影された集合写真が大画面に映し出された。TM NETWORKのライブにMCやアンコールがないのは有名だが、その代わりに歌詞や演出を通じてメッセージを届けるスタイルが、ここでも貫かれていた。

 セットリストは新旧織り交ぜながらも、“言葉”に重きを置いた選曲がなされており、「SCREEN OF LIFE」ではアカペラでのサビから始まり、LEDスクリーンに戦争で日常を失った人々の写真が昇華していく映像が流れるなど、平和や人間の尊厳をテーマとする一貫したメッセージ性が際立っていた。

 小室哲哉のソロタイムでは、AI生成による粒子状の自身の姿が映像とリアルタイムでシンクロ。「EVOLUTION」などが披露され、過去と未来をつなぐ“進化”の象徴的な場面となった。

 その後も、「Resistance」がストーリー性のある映像とともに披露され、代表曲「Get Wild Continual」では、この日、最大の爆発音とともに場内は一体感に包まれた。

 アンコールの代わりに本編を締めくくる「Self Control」「Carry on the Memories」「LAST ENCOUNT」では、未来への希望と、これからも音楽を届け続けるという決意が込められていた。フィナーレでは、粒子となって舞台から去っていくメンバーの姿が投影され、再び“海の彼方”の風景へと物語が戻るラスト演出には、大きな余韻が残った。

 テクノロジーの進化とともに革新してきたTM NETWORK。演奏はもちろん、サウンドも映像も照明も演出も、常にアップグレードするTM NETWORKのすごみを見せつけた圧巻のコンサートだった。

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