遅れに遅れた2025年カレンダーがようやく確定。FIAが運営するWorldRXは全6戦で開催へ

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2025年04月10日 20:30  AUTOSPORT web

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WMSC世界モータースポーツ評議会(WMSC)は、3月31日の電子投票により2025年のWorldRX世界ラリークロス選手権とヨーロッパ・ラリークロス選手権(EuroRX)のカレンダーを正式に承認
 FIA国際自動車連盟が開催する世界モータースポーツ評議会(WMSC)は、3月31日の電子投票により2025年のWorldRX世界ラリークロス選手権とEuroRXヨーロッパ・ラリークロス選手権のカレンダーを正式に承認。世界選手権の全6戦中5戦で欧州シリーズを併催し、改めてFIAの投資により「選手権に新たな時代が到来する」としている。

 昨季2024年より、新たに持続可能燃料採用の内燃機関(ICE)搭載モデルと、電動最高峰のRX1eが混走する“バトル・オブ・テクノロジーズ”のコンセプトを採用してきたWorldRXだが、最終戦終了後にラリークロス・プロモーターGmbHの運営権が切れたことで、FIAは同シリーズの新しいプロモーターを模索。しかし3カ月の検討を経た先月時点で、FIAは「サービスプロバイダーの支援を得て」と但し書き付きではあるものの「即時発効」で運営権を取得すると発表していた。

 その動きの第一歩となる今回のWMSCでは、遅れに遅れていたカレンダー策定と同時に、ふたつの新サーキットが追加されることも決まり、ポルトガルではラリークロスの聖地として認知されるロウサダと、フィンランドの新設サーキット、キュミリンクが選手権に新たな活力をもたらすことが期待される。

 その世界戦、ヨーロッパ戦ともに5月31日にポルトガルのロウサダで開幕すると、7月5〜6日にはスウェーデンの伝統的なホーリエス・モーターシュタディオンへ移動。7月19〜20日にはハンガリーのニーラドにある“レッド・コルドロン(赤い釜)”で激しい戦いが繰り広げられる。

 その後、8月23〜24日にはフィンランドのキュミリンクでイベントを初開催し、9月20〜21日にはトルコの名門サーキット、イスタンブール・パークへ。さらに最終戦が追加される予定で、開催地を含め現在はイベント主催者と詳細を調整中となっている。

 このうちEuroRXはWorldRXと同じ日程で5ラウンドを開催し、ポルトガル、スウェーデン、ハンガリー、フィンランドを巡り、トルコで最終戦を迎える。つまりこの発表は、FIAが双方の選手権で直接的にプロモーターを担うという画期的な決定に続くものとなっている。

 ようやくのカレンダー確定に際し、改めて「このスポーツへの長期的な発展へのコミットメントを示している」と宣言したFIAは、オフロードモータースポーツにおけるラリークロスの発展経路全体を強化するという、より広範なコミットメントを強調し、各国のスポーツ協会(ASN)と緊密に協力し、草の根レベルの競技からスポーツの最高レベルに至るまで、明確でアクセスしやすい道筋を確立するとした。

「WorldRX世界ラリークロス選手権とEuroRX欧州ラリークロス選手権は計り知れない可能性を秘めており、FIAの直接的な投資により、競技者、スポンサー、そしてファンの皆様に真にワールドクラスの製品を提供することができます」と、新しいカレンダー策定を歓迎したFIAジュニアロードスポーツディレクターのエミリア・アベル。

「強固な基盤が整い、ラリークロスの象徴的な会場に加え、より幅広い層にこのスポーツを届ける新たな会場も加わり、エキサイティングなカレンダーが完成しました」

「オフィシャルパートナーであるボルボ・コンストラクション・エクイップメントとフージャー・レーシング・タイヤ・ヨーロッパの支援、そしてFIAによる選手権への新たなコミットメントにより、2025年FIA世界ラリークロス選手権は、白熱した勝負と世界的な拡大を約束するシーズンとなるでしょう」


■WorldRX世界ラリークロス選手権2025年カレンダー



ラウンド/開催日/開催地
Rd.1/5月31日〜6月1日/ポルトガル/ロウサダ*
Rd.2/6月5〜6日/スウェーデン/ホーリエス*
Rd.3/7月19〜20日/ハンガリー/ニーラド*
Rd.4/8月23〜24日/フィンランド/キュミリンク*
Rd.5/9月20〜21日/トルコ/イスタンブール・パーク*
Rd.6/TBA/TBA


*=EuroRX併催

[オートスポーツweb 2025年04月10日]

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