2025年F1第3戦日本GP メルセデスのリザーブドライバー バルテリ・ボッタス 事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
鈴鹿でバルテリ・ボッタスは、自身がメルセデスのルーキーである(アンドレア・)キミ・アントネッリにとっていかに貴重な存在であるかを示した。アントネッリは自ら認めているように、「フリー走行で行き詰まり、マシンのスピードを引き出すことができなかった」ため、FP3の終わりにベテランのフィンランド人は彼と協力して技術面の報告を行い、その後アントネッリに個人的に意見を提供した。
イタリア人ドライバーの主な問題は、タイヤの準備だった。新しいターマックでのクイックラップのスタート時に、ソフトタイヤを適切な作動範囲に入れることができなかったのだ。しかしFP1以降は、古くて荒れた路面の最終セクターでは驚くほど速かった。
ボッタスはすべてのデータを調べ、アントネッリのコメントに耳を傾け、ピレリのタイヤを適切な範囲に入れるには、どこをどう改善すればいいのかアントネッリに示した。そのためアントネッリが説明したように、「予選に向けてマシンが変わり、すべてがうまくいった」という。
チームは彼のW16をドライブしやすくするために、いくつかの措置を講じたが、自信を取り戻したルーキーは、「今の僕からすると、いくつかのマシン変更がなければ、もう少し速く走れたと思う」と語った。
■2026年のトリプルヘッダー案は却下
来シーズンの開幕に向けてF1が計画したトリプルヘッダーの提案を、各チームが却下したため、ステファノ・ドメニカリはメルボルンで非公式に提示した暫定カレンダーに変更を加えることを余儀なくされた。F1が来年のカレンダーを変更するにあたって望んでいるやり方は、シーズン序盤に8戦のフライアウェイレースを組み込むことで、ブラジルとカナダがシーズンの始めの3分の1に入ることになる。
その後、マドリードが新しいコースを準備できるかどうかに応じて、9レースまたは10レースを含むシーズンのヨーロッパラウンドに移ることになる。
大半のチームが5セットの貨物による海上輸送を行っており、6セットの貨物にしているところはごくわずかだ。メルボルンの貨物をブラジルやマイアミに移動させる時間が足りないため、チームは元のカレンダーに従うには物流上の問題が発生すると説明し、すでにドメニカリを説得して、2回目のグランプリの枠に移動された日本GPと、上海のレースの後に1週間の間隔を空けさせた。
これにより、航空貨物のサーキット到着が大幅に遅れるという、チームの半数が中国で経験した困難の再発を防ぐこともできる。しかし、現在F1は次の4レースであるバーレーン、サウジアラビア、マイアミ、ブラジルの日程を変更しなければならず、各プロモーターとの交渉が依然として進行中だ。
■ザウバーの新チーム代表
ベアト・ツェンダーがザウバーのピットウォールに座るのは先週の日曜日の鈴鹿が最後となり、バーレーンGP以降は新チーム代表のジョナサン・ウィートリーがレースチームの指揮を全面的に執ることになる。
鈴鹿ですでにチームの装備を身につけていたウィートリーは、サクヒールのレースに間に合うよう、レースチームのあらゆる部門がどのように機能するかを理解することに週末を費やした。つまりツェンダーは、今後数レースをチームのガレージから見守ることになるが、これはザウバーがF1に参戦した最初の年に、彼がチーフメカニックを務めた1993年以来の経験となる。
ツェンダーは、次の4レースであるバーレーン、サウジアラビア、マイアミ、イモラにも参加することになる。イタリアのサーキットでは、ザウバーが600回目のグランプリ参戦を祝う予定だ。ツェンダーの役割は、レッドブルの元スポーティングディレクターであるウィートリーにとってすべてが初めての経験であるため、彼がチームにスムーズに馴染むよう手助けすることだ。
その後、ツェンダーは基本的にファクトリーチームに所属することになるが、彼の経験は依然としてザウバーの大きな資産のひとつであるため、シーズンが終了するまでに数レースに同行する予定だ。
[オートスポーツweb 2025年04月11日]