2025年F1第4戦バーレーンGP 予選後に健闘を称えあうジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス) F1バーレーンGP予選Q2で、メルセデスがジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリを、赤旗後の再スタート時刻の決定以前にピットレーンのファストレーンへと送り出したことが規則違反であると判断され、ふたりは1グリッド降格ペナルティを受けた。予選2番手のラッセルは3番グリッド、予選4番手のアントネッリは5番グリッドから決勝をスタートすることになる。
予選Q2でエステバン・オコンが大クラッシュを喫したため、赤旗が提示された。メルセデスは、セッション再スタート予定時刻が発表された際に、ラッセルとアントネッリをピットレーンへと送り出した。しかし規則では、再スタート時刻が確定するまでは、マシンをピットレーンのファストレーンに入れてはならないことになっているため、メルセデスの行為は規則違反と判断された。
スチュワードのヒアリングに出席したメルセデスのトラックサイド・エンジニアリング・ディレクターであるアンドリュー・ショブリンは、スクリーンに表示された「再スタート予定時刻」のメッセージを実際の再スタート時刻であると誤解して、マシンを送り出すよう指示したと説明した。また、通常この指示を担当するスポーティングディレクターのロン・メドウズが今回欠席していたこともミスの要因のひとつであると示唆、さらにメルセデスはこの間違いによりライバルたちに対する優位性を得ていないとも主張した。
しかしFIAシングルシータースポーティングディレクターのティム・マリオンは、他のチームが実行できない可能性がある走行プランを実行することは、スポーツ上の優位性につながり得ると述べ、今後同様の違反を防ぐために、ペナルティは罰金ではなくスポーツ上のものにすべきであると主張。これにスチュワードは同意し、両ドライバーに1グリッド降格ペナルティを科すことを決めた。
スチュワードは、この違反をチームが意図的にしたものでなく、純粋な誤りであったことを認めており、今後同様の違反が起きた場合には、より厳しいペナルティを科す可能性があると述べた。ショブリンは謝罪を行っている。
このペナルティにより、フェラーリのシャルル・ルクレールが2番グリッドに、アルピーヌのピエール・ガスリーが4番グリッドに、それぞれ繰り上げられる。
[オートスポーツweb 2025年04月13日]