最前列独占のBMWを華麗に逆転。7号車963が開幕3連勝。GTDは恐竜ポルシェが勝利/IMSAロングビーチ

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2025年04月13日 09:40  AUTOSPORT web

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トップでチェッカーフラッグを受ける7号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ) 2025年IMSA第3戦ロングビーチ
 4月12日、アメリカ西海岸に位置するカリフォルニア州でIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第3戦『第50回アキュラ・グランプリ・オブ・ロングビーチ(AGPLB)』の決勝レースが行われ、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの7号車ポルシェ963(フェリペ・ナッセ/ニック・タンディ)が優勝を飾った。

 1月に行われた開幕戦デイトナ24時間と先月のセブリング12時間に続く2025年シーズンの第3戦は、ロングビーチ市街地サーキットでのスプリント戦。100分間のレースにはGTPカーが11台、GTDカーは16台の計27台がエントリーした。

 NTTインディカー・シリーズとの併催イベントとなるAGPLBでは、今年もウェザーテック選手権は土曜決勝に。そのレースでは前日の予選でフロントロウを独占したBMW MチームRLLの24号車・25号車BMW MハイブリッドV8がワン・ツーを維持したままオープニングラップを終えた一方、姉妹車7号車とともにセカンドロウに並んだ6号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)は、ターン1で若干ラインが膨らみ93号車アキュラARX-06(アキュラ・メイヤー・シャンク・レーシング)に4番手の座を奪われる。

 序盤は上位陣が僅差の戦いを展開し、とくに接近戦となっていた93号車と6号車の争いでは接触があったか、アキュラの左リヤフェンダーが破損しているのが確認できた。そんななか、スタートから20分後にこのレース最初のフルコースコーション(セーフティカー/SC)が導入される。ターン8で他車と接触した13号車シボレー・コルベットZ06 GT3.R(AWA)がバリアに刺さったためだ。

 SCランの最中、2番手を走る25号車BMWと5番手の60号車アキュラARX-06を除くGTPクラス全車がピットストップのためピットレーンになだれ込む。この作業でポルシェ・ペンスキーの2台がライバルに先行し、ピットアウト後は7号車と6号車がワン・ツーを形成する。

 対してポールシッターの24号車BMWは4番手に順位を下げたが、3番手につけていた93号車アキュラがリスタート直前に再度ピットに入りワンラップダウンとなったため、ひとつポジションアップ。表彰台圏内に復帰した。

 その後レースの折り返しを過ぎた頃に、ターン6でGTカーと接触した85号車ポルシェ963(JDCミラー・モータースポーツ)のアクシデントによって2度目のSCが入ったが、ポルシェ・ペンスキーの牙城は崩れず。残り20分を切った段階でペースアップした2台の963は後続を大きく引き離し、前戦セブリングに続く今季2度目のワン・ツー・フィニッシュを達成。姉妹車に3秒差をつけてトップチェッカーを受けた7号車は開幕3連勝をマークしている。

 ポールポジションから序盤の20分間をリードした24号車BMWが3位表彰台を獲得。4位は7番手スタートから順位を上げてきた31号車キャデラックVシリーズ.R(ウェーレン・キャデラック)で、BMWの25号車がトップ5の最後を締めくくった。デビュー2戦目となった23号車アストンマーティン・ヴァルキリー(アストンマーティンTHORチーム)は、ウェイン・テイラー・レーシングの10号車・40号車キャデラックVシリーズ.Rに次ぐ8位で初の市街地戦を終えている。

 GTDプロクラスから複数の追加エントリーが見られたGTDクラスでは、その“出張参加組”の一台であるAOレーシングのポルシェ911 GT3 R(ローレンス・ファントール/ジョニー・エドガー)がクラスウイナーに。

 おなじみの二桁の番号の頭に1を加え、177番へとカーナンバーを変えてロングビーチに現れた“恐竜ポルシェ”は、スタートでひとつ順位を落とし3番手となるも、ポールスタートからレースの序盤をリードした12号車レクサスRC F GT3(バッサー・サリバン・レーシング)を中盤のピットストップで逆転してトップに浮上する。

 レース後半はスタートスティントを担当したエドガーからバトンタッチしたファントールが危なげない走りを披露。逃げ切りに成功したAOレーシングの“レキシー”が、クラス違いとなるがセブリング12時間に続く2連勝を達成した。

 敗れた12号車レクサスはトップに2秒378及ばず。クラス3位には姉妹車の89号車が入った。この2台目のレクサスは、普段GTDプロクラスにエントリーしている14号車だ。7番手スタートとなった57号車メルセデスAMG GT3エボ(ウインワード・レーシング)が手堅く4位のポジションを確保し、5位には同ポジションスタートの96号車BMW M4 GT3エボ(ターナー・モータースポーツ)が入っている。

 IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の次戦第4戦は『モチュール・コース・ドゥ・モントレー』だ。LMP2を除く3クラス(GTP、GTDプロ、GTD)が出走する2時間40分レースは、5月9〜11日の週末にカリフォルニア州のウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカで開催される予定だ。

[オートスポーツweb 2025年04月13日]

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