マレーシア戦は夕刻開催、8月の第4戦富士は2回のスプリントに「絶対にインディスタートをやってもらう」【第1戦岡山GTA坂東代表会見】

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2025年04月13日 12:30  AUTOSPORT web

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2025年のスポーティングレギュレーションの変更点、そして今季のレース距離、スプリント開催について会見で話した坂東代表。
 スーパーGTの今季開幕となる第1戦岡山の決勝日にあたる4月13日、今シーズン初めてとなるGTアソシエイション(GTA)の定例記者会見が行われ、GTA坂東正明代表が今季の公式予選方式の変更、第3戦マレーシア・セパンのレース時刻、そして新たな試みとして8月の第4戦富士で2本のスプリントレースを行うことを明らかにした。


⚫︎昨年の合算方式の予選から、ノックダウン予選採用の背景

 2025年のスーパーGTは予選方式が昨年のQ1、Q2の合算方式から、2023年まで同様のノックアウト方式に変更され、GT500クラスはQ2進出が10台に変更されるなど、Q1からQ2に進出する台数が変更されて行われることになった。

「昨年は地球環境やカーボンニュートラルに貢献する、2030年に向けた『スーパーGTグリーンプロジェクト』の一環としてタイヤの持ち込み本数を削減し、その上で公開練習から、土曜日に来場されるお客さまのためにどういうセッションにするかを考え、予選のQ1、Q2を1セットのタイヤで走る合算方式を採用した」と坂東代表は2024年を振り返った。

「その中で、計時や順位が分かりづらいという意見もあり、再度グリーンプロジェクトを推進しながらも、Q1、Q2ぞれぞれをニュータイヤでアタックする、そしてQ1、Q2のどちらかのタイヤでレースをスタートし、タイヤのセット数(4セット)を変えることなく土曜日の公式練習から走れる、かつより分かりやすい方式ということで、今年の予選方式を採用した」

 昨年の合算方式では、ドライバー、チームのパフォーマンス力が発揮される、タイヤ使用本数が少なくなることで環境配慮やコストでメリットもあった一方、Q2でトップタイムとポールポジションが別になることもあったほか、瞬時の把握が難しく、Q2がユーズドタイヤでのアタックとなっていたことから、ポールポジション、そして予選に対する考え方について関係者やファンの間でも困惑の声があったのも事実。再度の予選方式変更となった2025年開幕戦の岡山では、ポジティブな意見が多く聞こえた。

 また今シーズンはGT300のポイントシステムも変更され、優勝は25ポイント(GT500は20ポイント)、決勝上位15台に(GT500は上位10台)ポイントが与えられることになった。

「やはりGT300は28台が参戦していて、GT500の15台とは状況が違う。チームに対する実績、貢献度というものに対するものをしっかり作り上げた方が良いのではないかと、ポイントをプラスアルファで考えた」と坂東代表。

 なお、すでに既報のとおりGT300クラスのポイントランキングについては7戦の有効ポイント制になることが明かされているが、これは第3戦マレーシアに参加できる台数に制限があることが理由であると坂東代表は説明した。


⚫︎第3戦マレーシア・セパン大会は夕刻スタートで日没前フィニッシュへ

 また、第3戦として今季ひさびさに復活する6月のマレーシアでのレースは、土曜日決勝のナイトレースでの開催が検討されていたが、2025年の開催はナイトレースを断念することが会見で明らかになった。

「マレーシア大会は夕方のレースになります。日没前、西日が当たって見えづらくなる状況を踏まえた時間帯での開催となる。距離は300kmレース」と坂東代表は説明した。6月28日の決勝は土曜の現地時間16時30分(日本時間17時30分)スタートで、6月26日(木)の午後には練習走行が行われることが決定した。

 なお坂東代表は「マレーシアでの開催は3年契約なので、今後ナイトセッションができるようになれば、来年以降は夜間の開催に変更されることもある」と付け加えた。


⚫︎第4戦富士ではスプリントレース2回の実施を明らかに

 また、第3戦マレーシア・セパンの概要に合わせ、2025年の他大会のおおむねのレース距離、開催概要も明らかにされた。

「レース距離は第3戦マレーシア、第5戦SUGO、第6戦鈴鹿、第8戦もてぎは300km、第2戦富士、第7戦オートポリスは3時間レース、第4戦富士はスプリントレースを2本行います」と坂東代表は今季スーパーGTでの新たなトライとして、スプリントレースが開催されるとした。

「富士でのスプリントレースは新たな試みとして、土日に2回のレースを行います。土曜日、日曜日に違うドライバーになるよう、予選もそれぞれ行う方向で検討している。そこで一度やってみて反響がどうなるのか。また新たな試みなので、スプリントで距離が短くてもタイヤのセット数も4セットではなく、追加を入れなければいけないのかなと思っている」と坂東代表。

 なお、この第4戦富士のスプリントについて、坂東代表は「絶対にインディスタートをやってもらう」と付け加えた。インディスタートは、2019年に富士スピードウェイで行われたスーパーGT×DTM特別交流戦でも採用されたもので、2列縦隊がグリッドに沿って並び、前後が密集した状態で行うスタート。坂東代表は以前からこのスタートを熱望しており、2021年には公式テストで練習も行われたこともある。

 スプリントレースの詳細については今後明らかになるとのことで、マレーシア戦とともに今シーズンの注目のひとつとなりそうだ。

[オートスポーツweb 2025年04月13日]

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