優月心菜さん 子役、声優、ライブアイドルとして活躍したのち、現役芸能人ながら2019年2月にセクシー女優デビューを飾った優月心菜さん。その少し前、「
ホストに1500万円貢いだ現役アイドル」としてインタビューをしたこともある。そこから約6年の月日が流れたが、彼女は今、何をしているのだろうか?
◆最高月収500万円。撮影現場にシェフが来たことも…
「現在は“元グラドル”とか“元アイドル”の肩書きの子がたくさんいますが、私がデビューしたときはそんなにいなかったので結構レアでしたね」
セクシー女優としてデビューした年には、4つの賞を受賞し、「撮影の現場でお昼ご飯にシェフがきてくれたこともあります」と微笑む。
「最高月収は500万円ぐらいかな? 単体のセクシー女優だった頃は待遇がすごくよかったです。撮影の日はマネージャーが送迎してくれるし、海外ロケは長めの日程で行って、遊べる日もありました。現場にシェフが来ないときでも『これを食べたい』と言えば、好きなものが食べ放題で。趣味のコスプレの衣装やウィッグもオーダーで作ってもらえたし、仕事じゃないコミケの送迎までしてもらえました」
まさに至れり尽せり。そんな待遇がいつまでも続くと思っていた。
「ちなみにVIP待遇だからといってスタッフに対して調子に乗ってしまうと、ちゃんと嫌われますね(苦笑)」
所属していたメーカーの契約が終了し、一時はセクシー女優の仕事を休業することになった。
「他の単体メーカーに移籍したかったんですが、なかなかうまくいかず。しかも所属事務所ともすれ違いがあって、退所することになってしまったんです。じゃあ、いったん仕事自体を休もうかなって」
◆声優の仕事では「下手すぎ」と辛辣レビューの嵐
優月さんがセクシー女優を休業中に選んだ仕事は声優だ。
「もともと声優志望だったので、骨を埋める覚悟でアダルトゲーム専門の事務所に入りました」
月2万円のレッスン費用がかかったが、努力が実り、ついにメインキャラクターの声優に抜擢されたが……。
「普通は収録って1日で終わるのに、私は3日もかかってしまいました(苦笑)。しかもゲームが発売されると『メインキャラの声に違和感がある』『下手すぎ』と、私に対する辛辣なレビューがたくさんついてしまって……」
そんなレビューを見たからなのか、以降はピタリと声優の仕事がこなくなってしまったという。そして次に優月さんは“VTuber”の世界に飛び込んだ。
「アダルトメーカーのオーディションに合格できて、並行して企画単体のセクシー女優になりました。ただ、VTuberの仕事はとても安定していて、月収35万円ぐらい稼げていたので、“しばらくはこれで暮らしていける!”と手応えを感じ、VTuber1本に絞りました」
だが、人間関係のトラブルがあったといい、謹慎になったのち、契約解除に至ってしまったそうだ。
「相手もいることなので詳細には話せませんが、謹慎期間を経て、VTuberとして復活できる予定でした。でも、復帰できませんでした」
謹慎期間は仕事がないので生活も苦しくなった。優月さんは「本当はやるつもりがなかったけど、オトナのお店で働くしかなかった」と力無く笑う。
「他にもゲームカード関連の仕事や工場、チャットレディの仕事もしましたが、なかなか安定して稼ぐのは難しかった。今の私が稼げる金額は、月に20万円から50万円ぐらい。セクシー女優として全盛期の半分以下です。元単体のセクシー女優というキャリアもあまり活かせていない状況です」
今年1月から有名YouTube番組の制作を担う動画制作会社にディレクターとして入社したというが、それでも「収入は心もとない」と本音を吐露する。
◆魔法が使えたら「もう一度セクシー女優になりたい」
優月さんは「もう一度セクシー女優になりたい」という。
「お金の面もあるけど、単体、企画単体と経験してきて、やっぱりセクシー女優の仕事が好きなんですよね。本当は企画単体で復帰したときも、単体として復帰したかった。でも現実は厳しかった。もう贅沢は言わないから、企画女優のちょい役でもいいから……。最近いくつか事務所の面接を受けたんですが、今のところ全滅です」
このインタビューのあとにも事務所の面接があるそうで「どこでもいいから入所したい」と話す。
「ぶっちゃけ芸能事務所では全く推されていなかった私を、本当に“芸能人”扱いしてくれたのがセクシー業界です。芸能の仕事は頑張ってもギャラが低かったり、ピンハネされたりが当たり前だったけど、セクシー女優は頑張ったら頑張ったぶんだけお金がもらえるところも好きだった。とはいえ、もうダメならば潔く諦めるしかないですね。
動画制作の仕事が現実的なのかなあ。もしも魔法が使えたら、峰不二子みたいな体型にしてもらって、再び単体セクシー女優になりたい。あのころに戻りたい!」
業界内のヒエラルキーTOPである単体のセクシー女優だが、契約終了後の現実はあまりにも過酷だった。
<取材・文/吉沢さりぃ、撮影/藤井厚年>
【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720