訪日外国人らでにぎわう築地場外市場=3月31日、東京都中央区 日本政府観光局が16日発表した3月の訪日外国人数(推計値)は、前年同月比13.5%増の349万7600人となった。3月として過去最高を更新し、1月からの累計は1053万7300人と、最短で1000万人を突破した。
桜の開花を迎え、中国や米国などからの訪日客が大幅に増加。また、イスラム教の断食明け休暇で東南アジアや中東地域の旅行者も増えた。
国・地域別では、韓国が4.3%増の69万1700人と最多。次いで中国が46.2%増の66万1700人、台湾が7.9%増の52万2900人、米国が18.2%増の34万2800人だった。
また、観光庁が同日発表した1〜3月期の訪日外国人消費額は前年同期比28.4%増の2兆2720億円、1人当たり22万1994円だった。物価高も背景に、特に宿泊費と飲食費が増加した。
秡川直也観光庁長官は記者会見で、「3月はあまりイベントがないが、とても調子がいい。トレンドとして非常に強い」と指摘。米国の関税政策の影響については「現時点ではない」としつつ、「(需要動向などを)よく注視していきたい」と述べた。