タクシーに乗ると“前の客が置いていったビニール袋”が…「その場で降りました」予想外の中身に大パニック

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2025年04月17日 09:01  日刊SPA!

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「一寸先は闇」ということわざがあるように、この先訪れる未来を予測することは誰にもできません。
 今回取材に応じてくれた男性もその一人で、彼の場合は予期せぬ出来事のせいでとんでもない損害を被ったそうです。

◆富裕層向けに不動産を販売する敏腕社員

 都心の一等地にオフィスを構える某不動産販売会社に勤める桐生さん(仮名・34歳)。顧客はいわゆる富裕層がメインだそうで、桐生さんは首都圏営業部の中で一、二を争う敏腕営業マンだそうです。

「大学時代はアルバイトで“ショーファー”という高級車の運転手をしていました。その当時のお得意様つながりでこの会社に入り、その後もひいきにしてもらっています。

 その中でも、一番長く指名をいただいている世田谷のお客様から最近連絡をいただき、子供用の物件を探しているということなので、久々にご自宅にお邪魔することになりました」

 世田谷の客といっても、普段はシンガポールを拠点にしているらしく、今回も商談に1時間しか取れないとのことで、かなりタイトなスケジュールだったようです。

◆慌てて乗車したタクシーで感じた違和感

 桐生さんは、世田谷の客のために最適な物件を探し、事前のやりとりで購入を検討しているという返事をもらっていました。ところが、訪問当日に人身事故による電車の遅延が発生し、急遽渋谷からタクシーで向かうことになったそうです。

「なにせ忙しい方なので、絶対に遅れてはいけなかったのです。だから、少し余裕をみてオフィスを出たのですが、あいにくの電車遅延でタクシーを使う羽目になりました。

 遅延の影響なのか、すでにタクシー乗り場にはかなりの人が列を作っていましたが、なんとか前の方に並ぶことができ、待たずに乗車することができました」

 ただ、急いでタクシーに乗車した桐生さんは、池尻大橋あたりでシートの感触に違和感を感じたといいます。

◆ヌルッとした感触の正体が判明しあぜん

「何か、お尻で踏んでいるような感じがしたんです。気持ち悪かったので、少しお尻を左右に揺らしたところ、”ヌルッ”とした感触が伝わりました」

 桐生さんはお尻を少しだけ上げ、シートとお尻の間に手を入れたそうです。

「最初、ビニール袋が手に触れました。その時点でかなり冷や汗が出ていたのですが、勇気を出してそのビニール袋を少しつかむと”ヌルッ”とした感触が手に伝わってきたんです。お尻を上げたままその袋をシートの右側に引っ張り出しました。思わず『わー!』と声を上げてしまいました」

 桐生さんが、お尻の下から引っ張り出したビニール袋には茶色い物体が入っていたのでした。

「もうパニックになってしまい、運転手に『ちょっと!いったん止まって!何だよこれ』と叫びました」

◆約束の時間に間に合わず1億円の商談がパーに

 路肩に停車した運転手は後部座席を振り向き、桐生さんの横に置かれたビニール袋を見るなり、ようやく状況がつかめたようでした。

「あ!大変申し訳ございません!お客様が乗車される前に、赤坂からケージに入れた犬と一緒に女性が乗車されたんです。たぶん、その汚物はその犬の忘れ物だと思います。大変申し訳ございません」

 そのビニール袋をよく見ると、少しビニール袋が破損していて中身が漏れ出していることが判明したそうです。車内は汚物の匂いで充満し、ますますパニックになる桐生さん。

「そのタクシーからは降りました。お尻に手を当てると少し湿っていて、漏れ出した汚物が付着していました。このままお客様の元に伺うことはできず、近くの紳士服店で替えのズボンを購入しようと思いましたが、待ち合わせの時間にはどうしても間に合わない。

 慌てて世田谷のお客様に電話を入れました。遅れる理由を言ってもしょうがないので丁重に謝罪したのですが、『もういいよ、今回は縁がなかったということで』と言われてしまいました」

 今回のアクシデントで、一瞬にして数億円の商談を失ってしまった桐生さん。後日、タクシー会社からは謝罪とクリーニング費用が支払われたとのことですが、大切な大口顧客を失ったショックは大きく、営業成績も軒並み下降気味で落ち込んでいるとのこと。

TEXT/八木正規

【八木正規】
愛犬と暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営

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