吉岡秀隆、本格社会派ミステリー『夜の道標』で主演 逃亡中の殺人犯を追う刑事に

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2025年04月17日 09:10  クランクイン!

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『連続ドラマW 夜の道標 -ある容疑者を巡る記録-』で主演を務める吉岡秀隆 (C)WOWOW
 吉岡秀隆が、『連続ドラマW 夜の道標 -ある容疑者を巡る記録-』に主演することが決定した。WOWOWにて9月に放送・配信スタートする。

【写真】『夜の道標』原作書影

 本作は、1996年に起こった殺人事件の担当刑事・平良正太郎(吉岡)が、2年間逃亡する容疑者・阿久津の足取り、殺人の理由を捜査しながら事件の“真実”に迫っていく、本格社会派ミステリー。各登場人物のバラバラに思えた点と点が、“ある容疑者”を巡って繋がった時、思いもよらぬ“社会の闇”が浮き彫りとなっていく。

 主人公の刑事・平良正太郎を演じるのは、『連続ドラマW トクソウ』以来、WOWOWドラマ11年ぶりの主演となる吉岡秀隆。吉岡演じる平良は、自身も家庭に問題を抱える窓際刑事。部下の大矢とともに捜査の行き詰った戸川殺人事件の捜査を担当することになり、事件の容疑者・阿久津弦が犯した殺人の動機について地道な捜査を続け、やがて一つの真実にたどり着く。

 WOWOWのドラマ作品において、役を演じるというより、その人間を体現させてもらっている感覚があるとコメントで語る吉岡。真実をシビアに追い求める刑事ながら、奥底に温かみを持って事件に寄り添い続ける吉岡ならではの眼差しが、本作に強い印象を残し、視聴者を引き込むに違いない。

 原作は、2012年『罪の余白』で第3回野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー、吉川英治文学新人賞、山本周五郎賞、本屋大賞、直木賞など数々の文学賞にノミネートが続く芦沢央が作家生活10周年記念として手掛けた同名小説『夜の道標』(中公文庫)。『PICU』『バニラな毎日』の倉光泰子が脚本、『見えない目撃者』『重力ピエロ』の森淳一が共同脚本・監督を務める。音楽を担当するのは、イノセントで透明感のある歌声と声のレイヤーを重ねて構築する、独自の作曲スタイルで唯一無二の音世界を表現するアーティスト・Jun Futamata。

 『連続ドラマW 夜の道標 -ある容疑者を巡る記録-』は、9月にWOWOWプライムにて放送、WOWOWオンデマンドにて配信。

※吉岡秀隆、森淳一監督、原作・芦沢央のコメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

■平良正太郎役・吉岡秀隆

 WOWOWのドラマでは作品とその役を通して、いつも勉強させて頂いております。『CO移植コーディネーター』『トクソウ』『コールドケース』などもそうでしたが役を演じるというより、作品作りにおいてその人間を体現させてもらっている感覚があります。社会派ヒューマンミステリーと言ってしまえばそれまでですが、見ていただく方にも、僕自身にも心に問い続けることが出来るような作品であることを祈っております。

■脚本・監督・森淳一

 今作は社会派ドラマですが、単に問題を提示するだけでなく、そこに希望の光を見出せるような構成を心がけました。また、登場人物には複雑な背景や動機があり、単なる善悪で区別されることがないよう注意を払いました。吉岡秀隆さん演じる平良正太郎は、強い正義感を抱く一方で、社会の不正とどう向き合うべきか苦悩します。しかし、その姿勢が子どもに精神的な負担を与え、親子の関係にひずみが生じてしまいます。吉岡さんは「刑事」と「父親」という2つの役割を繊細に演じ分け、物語に深みと説得力を加えてくださいました。余韻の残る表情をモニターで見ながら、何度も唸ったのを覚えています。本作の登場人物たちは、それぞれに複雑な背景や事情を抱えています。人生に翻弄されながらも、自らの道を探していく—そんな人間ドラマの行方を、見届けていただければ幸いです。

■原作・芦沢央

 撮影見学をさせていただいた際、主演の吉岡秀隆さんから(本作の容疑者である)阿久津への思いを語っていただき、ああ、こういうまなざしで阿久津と向き合ってくださる方がこの事件を担当する刑事さんで本当によかった、と胸が熱くなりました。

 原作は、一人一人の切実な人生の断片が絡み合うことで浮かび上がる光景、奇跡的な化学反応のようなものを私自身が見たくて書いた物語ですが、その物語に、こうしてたくさんの方が人生の大事な時間を懸けて向き合ってくださることを、とても嬉しく、ありがたく感じています。

 このドラマの制作に関わる皆さんの化学反応の結果、どんな光景に出会えるのか、心から楽しみにしております。
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