錦鯉独演会ツアー「バカの恩返し」新婚長谷川雅紀「家で米食う幸せ」渡辺隆「ラジオ体操第4を」

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2025年04月21日 05:01  日刊スポーツ

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単独ツアー「バカの恩返し」の抱負を語った錦鯉の長谷川雅紀(左)と渡辺隆(撮影・滝沢徹郎)

M−1グランプリ2021王者、錦鯉の独演会ツアー「バカの恩返し」が、5月6日の東京・有楽町のヒューリックホールから全国10都市で計12公演行われる。妻と同居を始めて2週間足らずのボケ担当の長谷川雅紀(53)と、相変わらず飲み歩く独身のツッコミ担当の渡辺隆(47)に意気込みを聞いた。【取材・構成=小谷野俊哉】


     ◇     ◇    ◇


長谷川は今年の正月に、昨年8月に結婚していたことを発表した。


長谷川「やっと一緒に住み始めて2週間足らず。まだ、部屋の片付けにてんてこ舞いです。泊まりの仕事とかもあって、あんまりゆっくり一緒にいる時間もないので、まだ実感が湧きません。彼女は大阪在住で8年間付き合ったけど、最初から結婚するつもりでした。でも、結婚するのは芸人として経済的に食べられるようになったらと思っていて、遅くなりました。タイミングをどうするかっていう時に、奥さんから『この日が、いいんじゃない』みたいに言われて、『ああ、別にいいよ』みたいな。そんな軽いノリですね。この前、サバの塩焼きを作ってくれたんですよ。前は全部コンビニかお弁当店、それか出前しかなかったから。家で米を食うというのは、最高の幸せですね」


渡辺は変わらずに、東京の実家に父親と住み、飲み歩いている。


渡辺「何も変わってません。飲んでます。とりあえずね、健康になりたいなあ。婚活はしない。人に聞いてても、結婚して幸せになったっていうのを聞かないから」


2012年(平24)に結成。渡辺から、長谷川に声をかけた。40歳と34歳のコンビが誕生した。


渡辺「余ってる者同士で組んだ、みたいな。その時は、いろいろ解散して、1人ずつでやってました。僕は1人でパッとせずでね。雅紀(長谷川)さんも1人で、下の方のライブとかに出てたから『やってみませんか』と。まあ、お試しで。こんなガッツリやるっていうよりも、芸人が続けられればいいやぐらいのノリでやってたんですけどね。ただ、芸人人生を延命させるためにだけに組んだんです」


21年の暮れにM−1優勝。22年に初の独演会。23年から始まった独演会ツアーも、今年で3年目だ。


渡辺「とびきり新しいことをするとかは、全然考えていない。とりあえずネタを作って、見てもらってみたいな感じですかね。あとは、僕らの経年変化を見てもらったりとかね。これから本当のおじさんになるわけですよ。多分、後期おじさん、そしておじいさんになるところを見てもらう」


M−1優勝で食生活が豊かになった長谷川は、体が大きくなった。


長谷川「ちょっと落ち着きましたが、最高94キロまで行きました。今は絞って90キロ。まあ、90キロを行ったり来たりぐらいなんで、あんまり変わってないんですけどね」


長谷川は、2月に立ちくらみで倒れた。新婚の奥さんには健康管理の期待がかかる。


渡辺「奥さんにそこを求めたいというか、健康的な生活をしてほしい。奥さんがご飯とか作ってくれるんであれば、安心ですけどね。一時期ね、でかくなりすぎたんでね、食い過ぎとかも怒ってくれれば」


長谷川「これ以上食べるなとか、これ以上飲むなと言われるんです。50歳でM−1王者になるまで、あんまり腹いっぱい食べられなかったんで。今、足りすぎて怒られている。それが、ちょっとなんか新しいですね。もうね、50歳すぎてから、初めてですね。食べ過ぎて怒られるようになったのは。値段を見ないでパンとか買えるようになったし、ウーバーイーツとかもやるようになった。好きな時に好きなものを食べられるようになって、電車も使わなくなって、階段も使わなくなって太ったと思います。だから、ラジオ体操を始めました」


錦鯉の公演にやって来るファンには、子ども連れの家族も多い。


渡辺「ラジオ体操いいね。ラジオ体操第4、作ってみるか。会場の子供たちと一緒にやるというか踊って、雅紀さんが健康になれば(笑い)。まあ、今後もまず、いただける仕事を一生懸命やって行きたい。向こうからオファーいただいた仕事で、その中に新しいものがあれがいいかなと」


長谷川「僕はAmazon Primeで配信中のたけし(北野武)さんが監督の映画『Broken Rage(ブロークンレイジ)』に出させてもらいました。暴力団の親分役。役者って言ったらなんですけど、そういうのをやらせてもらったのは、ちょっと面白かったですね。たけしさんは、特に演技指導もなく、オーラを出していました。特に何も言われなかったです。何がびっくりしたって、巻いて終わったんですよ。映画で押さないで巻いて、こんなことあるんだと思いました」


長谷川が芸人になったのが、94年。売れるまでに30年近くかかった。


渡辺「こう30年もやってると、どこかで上がって行って、落ちて来たりするけど。まあ、積み重ねている意味じゃね、今がピークというか、更新してるっていうことしかないですね」


故郷の札幌で芸人になった長谷川。同期のタカアンドトシは、30歳を前に東京進出を果たし売れっ子になった。そして、売れない時期を支えてくれた。


長谷川「今は、良かったねって言ってくれる。M−1で優勝する前は、僕がおごってもらう一方だったんですけど、やっとおごれるようになった。この間、僕が出すって言ったら、俺が出すって。それで、僕がすぐに引っ込むと、それおかしいだろうって(笑い)。タカトシが応援してくれなかったら、芸人を辞めてたかもしれない。お金も借りてたわけですから。この間、新宿で芸人みんなで飲みに行った時に、初めて僕が全部出したんです。ちょっとうれしかったですね」


渡辺「そうですね、昔の同級生とかに会うようにはなりましたね。地元のね。前は、そんなに会えなかったですね」


目標がある。


長谷川「僕は個人的にはダイエット。90キロから、本当は73キロの元のサイズにまでしたいんですけど、とりあえず80キロを目指していきたいですね。あとは運動ですね。まずは、マンションの階段を使って上り下りするようにと」


渡辺「今年のツアーを成功させるというか、最後まで走り切るっていうのは、もちろんあるんですけどね。そこからは、特にこれっていうのは。とりあえずは健康になること。通風以外にちょっと血圧が高いんで。仕事でも、2人でやる番組とかを、もっと増やして行きたいなと思ってますけどね。今は周りの人からオファーがくるわけじゃないですか。でも、いつか落ちることもあるだろうから、そうなる前に自分たちのプラットホームじゃないですけど、作っとかないとなっていうのはありますね」


◆錦鯉(にしきごい) 長谷川雅紀(はせがわ・まさのり)は1971年(昭46)7月30日、札幌市生まれ。高校卒業後、専門学校を中退してフリーター、ホストをへて「劇団しゃどうず」入団。94年(平6)に札幌吉本に所属してお笑いコンビ、マッサジルとしてデビュー。11年に解散。171・8センチ。血液型O。渡辺隆(わたなべ・たかし)は78年4月15日、東京都生まれ。99年にNSC東京に入学。00〜04年にガスマスク、04〜08年に桜前線でコンビ活動。170センチ。血液型O。12年にコンビ結成。


◆錦鯉独演会ツアー「バカの恩返し」◆


▽5月6日 東京・ヒューリックホール東京


▽5月24、25日 札幌・共済ホール


▽5月31日 大阪・ドーンホール


▽6月7日 岡山・おかやま未来ホール


▽6月8日 名古屋・中電ホール


▽6月22日 新潟・新潟市民プラザ


▽6月28日 静岡・浜松市福祉交流センター


▽7月12日 福島・いわき芸術文化交流館中劇場


▽7月20日 福岡・電気ビルみらいホール


▽7月26、27日 イイノホール

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