鎌田菜月アイドルグループ・SKE48の6期生・鎌田菜月の1st写真集「やさしい日差し」(KADOKAWA)が4月18日に発売された。マンガ、アニメ、活字、歴史、将棋など多くの趣味を持ち、ステージでは優雅で動きのあるダンスで魅了している彼女。本作では初めて訪れたインドネシア・バリを舞台に、可愛らしい水着や刺激的なランジェリーショットなど、開放的な姿がいくつも掲載されている。長年の夢でもあった写真集発売の心境を伺った。
◆私のアイドル人生ってすごく恵まれてる
Q.1st写真集「やさしい日差し」が発売されました。現在の心境を教えてください。
——鎌田菜月(以下、鎌田):「楽しみだなぁ」というのが正直な感想です。本の形になったものを今初めて目にしているんですけど、データで見るのとは全然違って、こうして手に取ることでじわじわと実感が湧いてきています。発表から2ヶ月、先行カットもちょくちょく出していて、リアクションは各方面からいただいていますが、ファンの方やメンバーの反応が楽しみです。
Q.写真集を制作するというお話は、どんなタイミングで知りましたか?
——鎌田:自宅でくつろいでいたときに、メールでマネージャーさんから知らされました。文面を何度も見返して気持ちもぶわっと跳ね上がったんですけど、だんだんと冷静になって、「これ、本当?」って半信半疑になっちゃいました。
Q.突然のことだとびっくりしますよね。半信半疑な気持ちに実感を持ったのはどのタイミングでしたか?
——鎌田:そうですねー。中身の打ち合わせを重ねて、衣装のフィッティングをして、実際にロケに行ってと、段階を踏むごとにじわじわと「(写真集を)作ってるんだ」と気持ちも上がっていって、最終的に実感したのは帰りの飛行機の中でした。
Q.最後の最後だったんですね。
——鎌田:機内でオフショットに使いたい写真を選別したり、写真集内でエッセイも書く予定もあったので、行程とか食べたもののこととか、ロケ中に感じた気持ちとかメモしていたんですけど、整理しながら読み返していたときに、確かな実感を覚えました。
Q.写真集が発表された直後、4年ほど前に写真集について綴った投稿が掘り下げられて話題になりましたね。
——鎌田:昔の投稿をファンの方が見つけてくださったのですが、今思い返すとなんであんな投稿したのか覚えてなくて(笑)。あの頃の私ってふわっとした夢をSNSに投稿することをしていたと思うんですけど、今回の件で改めて私のアイドル人生ってすごく恵まれてるなって思いました。写真集もですが、今まで漠然とやりたいとか、いつかできたらいいなと思ってきたことが叶い続けているので。人にも運にも恵まれています。
◆バリの場所を地図で調べた
Q.恵まれているといえば、今回の写真集は天気も味方してくれたようですね。完全に雨女説は払拭できたのでは?
——鎌田:この雨女論争についてお伝えしたいんですけど、私ってSKE48の活動のときには雨が降って、自分のロケのときはちゃんと晴れるんですよ。今回の写真集はインドネシアのバリ島で11月にロケをしてきたのですが、雨季なのにちゃんと晴れました。なので、SKE48の雨女は別にいますよ。ずっと前に同じ質問をしてくれたと思いますが、絶対に菅原(茉椰)です。だいぶ怪しいと思う。
Q.天気に恵まれたバリ島ロケでしたけど、久しぶりの海外ロケだったのでは?
——鎌田:はい。熊(熊崎晴香)は北海道、菅原は沖縄と仙台、るーちゃん(井上瑠夏)は熊本で撮影していたのを聞いていて、私は愛知県出身だから「(ロケ地は)どこになるんでしょう?」って打ち合わせのときに質問したのを覚えてます。そしたら、既にバリ島で撮るということが決まってました。今まで馴染みがなかったので、地球のどの辺にあって、どこの国にあるのか探すところから始めました。それから現地の写真を見たりして、イメージを膨らませていきました。
Q.初めての場所だったからこそ、発見もあったのでは?
——鎌田:現地の方がめちゃめちゃフレンドリーで優しかったです。みなさんニコニコされてて、街もすごく活気があって、市場の人に「どこから来たの?」って聞かれて、「日本の名古屋!」って、簡単な英語で会話したり、交流できたのも嬉しかったです。あと、バリの人たちは朝と夕方にご先祖様にお供えをする文化があって、いろんな場所からお香の香りもしてくるんです。日常に神様が溢れてる日本の文化に近い国だなと思いました。そうした面にもロケで触れられて楽しかったです。
Q.写真集では色鮮やかな衣装をたくさん着ていますが、お気に入りの衣装はありますか?
——鎌田:実質2日間で撮りきっていて、いろんな服を着させてもらいました。せっかく海外に行くので、ジーンズを履いたり、ヘルシーな感じで撮ってもらいたいという要望も叶えてもらいました。あと、冒頭の緑色の水着、勝手に「スイカ」と呼んでいるんですけど、別々の水着を2枚重ねて着てるんですよ。こういう着方もあるんだって参考になりました。他にも写真集の中で黄色の服を着てる場面もありますが、私生活では黄色の服は着たことがなかったんですね。意外と似合うなーと思ったので、今後は積極的に着てみたいと思います。
◆“月”に例えられがちなのに、タイトルが“日差しになったわけ”
Q.今後のお渡し会が楽しみですね。そういえば、撮影中にハプニングもあったとか?
——鎌田:前半ページの泡風呂のカットは、その一個前のプールの撮影で顔からプールに落っこちてしまって急遽撮影したので印象に残っています。(水着を)着てないように見えるのもポイントですよ。
Q.ハプニングもちゃんと成立させてしまうからさすがです。
——鎌田:いえいえ(笑)。プールの写真も現地で調達したオレンジ色のみかん柄の浮き輪に乗っての撮影だったんですけど、顔が濡れてしまったので、もう逆に楽しんじゃえとカメラマンさんとプールに飛び込んだのもいい思い出です。
Q.ちなみに、今作のタイトルは「やさしい日差し」となりました。このタイトルにしようと思った理由を教えてください。
——鎌田:秋元康先生からいただいたタイトル候補の中から選ばせていただいたのですが、写真集を出してるメンバー、マネージャーさん、家族といろんな人に相談しました。その中で、「これがいいよね」と一致したのがこのタイトルでした。「ぽいよね」とか、「しっくりきた」と全員が納得してくれていて、私的にもタイトルの響きがすーっと入ってきたので決めました。SKE48でセンターに立つコや、フィーチャーされるコは太陽に例えられがちなんですけど、私は名前に『月』が入っているので、月に例えられることが多いんです。なので柔らかい光のイメージがある『日差し』というワードもぴったりだなと思って決めました。
Q.ありがとうございます。さて、夢の一つでもあった写真集を出すことが叶いました。今はSKE48がチーム替えし、ご自身もTeam KIIの副リーダーに就任したりと忙しい時期ですが、いつか叶えたい新しい夢はありますか?
——鎌田:写真集の巻末でエッセイも載せていただいたのですが、書き物の仕事もしたい夢も一緒に叶えていただいて嬉しかったです。今後は(須田)亜香里さんがコラムのお仕事をされていたように、もっとしっかり執筆するお仕事をしてみたいと改めて思いました。SKE48としてはチーム替えで春から新チームでの活動が始まって、私はTeam KIIの副リーダーに選んでいただきました。(チーム替えという)大きな挑戦をしたからには結果を残したいと思っています。より大きな会場でライブをして、愛知県から全国のみなさんにSKE48という存在を届けていきたいです。
<取材・文・撮影/安藤龍之介>
鎌田菜月●1996年生まれ。愛知県出身。’12年にSKE48の6期生として加入。グループが10周年をイヤー迎えた’18年にリリースされた22ndシングル『無意識の色』で初選抜。さまざまなジャンルに興味を持つ趣味者で、将棋や歴史のジャンルで多数の番組で知見を披露。’25年春にはグループ内の「チーム替え」でTeam KIIに異動。副リーダーに就任した。