
水野が登場したのは、J-WAVEの番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。ビールを飲みながら、クリスとゲストが音楽談義を繰り広げる番組だ。ここでは、4月12日(土)にオンエアした、東京・六本木ヒルズアリーナでの公開収録の模様をテキストで紹介する。
この番組では、ゲストがビールに合う“おみや”を紹介する。水野は、セブンイレブンの『ぬれせんべい』を持参し、ビールとともに楽しんだ。
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ここ7年間で特に刺さったアルバム

公開収録は観客も一緒になっての乾杯からスタート!
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クリス:すごく先見の明があったわけですよね。
水野:それをどこかで自慢したいんですけど(笑)。すごくラッキーでしたね。その「TOKYO M.A.P.S」のすぐあとに、中村佳穂さんが『AINOU』というアルバムを出されて。すごく印象的だったのが、「TOKYO M.A.P.S」をやった直後にこのアルバムを聴いたので、この「TOKYO M.A.P.S」の前に聴いていたら中村佳穂さんも呼んだのになって。それくらい衝撃的なアルバムでした。ここ7年間では特に刺さったアルバムでしたね。

水野:いろいろシークエンスが使われているんですけど、機械的なリズムと人間的なライブ感あるリズムが絶妙にブレンドされている気がして。中村佳穂さんのライブってその瞬間、瞬間で変化していくライブというか。決まり切ったものが毎回披露されているわけではなくて、毎回生きものみたいなライブなので、そこらへんが自分たちが今までやってきたものと全然違う感覚でライブとか録音物を作ってるなと思って、すごく刺激を受けました。
中村佳穂 "きっとね!" (ミュージックビデオ)
BONNIE PINKに影響を受けて…本人に手紙も
また、2018年の「TOKYO M.A.P.S」には水野の青春時代を象徴する1曲を歌うBONNIE PINKも出演した。
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動画を別画面で再生する https://www.youtube.com/watch?v=DznPcpEblIw
Heaven's Kitchen/ボニー・ピンク
クリス:『Heaven's Kitchen』を反映した曲もあるんですよね?
水野:最近、ちょっとリバイバルでいろんな方がカバーしてくださって話題になってる、いきものがかりの『コイスルオトメ』って楽曲があって。
水野:デビュー当時の曲なんですけど、事務所の偉い人たちに「君たちは女性ボーカルなんだから、女の子のかわいい恋の歌を書きなさい」って言われて、それがすごく嫌で(笑)。歌詞はそういうかわいい女の子の歌詞にするけど、メロディーは自分の好きなように作ろう。それでイメージしたのが『Heaven's Kitchen』くらいのパワー感のあるロックな曲を作ろうと思ってできた1曲でした。
クリス:BONNIE PINK本人に手紙を書いて渡したっていうエピソードもあるんですよね。
水野:どこかのラジオ局ですれ違って、まさか会えると思ってなかったのでBONNIEさんにその場で手紙を書いて『コイスルオトメ』のCDを渡して、「この曲は『Heaven's Kitchen』の影響を受けて書いた曲です」みたいな暑苦しい手紙をお渡ししました。
今年の「TOKYO M.A.P.S」は5月3日(土)、5月4日(日)に東京・六本木ヒルズアリーナにて開催し、オーガナイザーは長岡亮介が担当する。詳しい情報はhttps://www.tokyomaps.jp/まで。
曲作りのお手本は玉置浩二だった
続いて、生まれて初めて観たライブの話題に。水野は、14歳ごろに東京国際フォーラムで観た玉置浩二のライブだったという。水野:僕の思春期はBONNIE PINKと玉置浩二でできてるんですよ(笑)。
クリス:同じ14歳のころに影響を受けたんですね。
水野:東京国際フォーラムって5,000人くらいの(規模で)、中学生の僕にとっては観たこともないくらいの大きな会場で、生声で歌ってらっしゃる場面があって、それが凄まじくて。5,000人全員が静寂になるみたいな。鮮烈な印象として残っています。すごく思い出深いライブでした。
クリス:玉置さんにはどんなところに影響を受けましたか。
水野:中学生のころにギターを持って部屋でコピーをし始めたんですけど、玉置さんの歌をコピーすることで歌作りを覚えたところはすごくあったと思います。「こういうメロディーは、こういう発音で歌詞をのせるんだ」みたいな感覚を、玉置さんの曲をカバーすることで覚えていった。曲作りのお手本みたいな方だったと思います。
一方、最近注目している若手アーティストに話が及ぶと、水野はTOMOO、乃紫、tele、そして清野研太朗の名前を挙げた。
水野:サブスクでいろんなアーティストをおすすめされるじゃないですか。それをザッピングのようにずっと聴いていて(清野さんの曲に出会って)。すごくしっかり緻密に構成されているのにめっちゃポップで、そのバランスにすごく親近感を持ってすばらしいなと思って、ちょっと気にしています。
清野研太朗 - 異世界協奏曲
ニューアルバムは実験的な試みも
いきものがかりは、4月30日(水)にニューアルバム『あそび』をリリースする。水野:前回のアルバム『〇』はけっこうストイックなアルバムだったので、今回はもうちょっと開いた、いろんな人とのコラボレーションがあったりとか、実験的な試みがあったり、そういうアルバムにしようということで『あそび』っていうタイトルにしました。ハンバート ハンバートのおふたりとか、いきものがかりとしては初めてなんですけど、他の方に詞を書いていただくことをやって、ダウ90000の蓮見 翔さんに詞を書いていただいたりとか、松下奈緒さんにピアノを弾いていただいたりとか、バラエティ豊かなことをやっていて。いきものがかりを初めて聴く方も「こんなことをやってるんだ」って思っていただけるようなアルバムになっています。
番組では、『あそび』に収録されている『うきうきぱんだ meets fox capture plan』を初解禁、オンエアした。
水野:この曲は2018年の『TOKYO M.A.P.S』で出演されていたバンド・fox capture planにプロデュースしていただきました。
クリス:この曲のこだわりは?

いきものがかりは6月から全国ツアー「いきものがかりの みなさん、こんにつあー!! 2025 〜ASOBI〜」がスタートする。
水野:すごくカラフルなツアーになると思います。久しぶりのアリーナツアーなので、1から10まで全部楽しんでいただけるようなツアーになると思います。ストイックというよりは楽しくてポジティブなライブになると思いますので、ぜひいらしてください。

番組の公式サイトには、過去ゲストのトーク内容をアーカイブ。オンエアで扱った音楽の情報も掲載している。
・過去ゲストのアーカイブページ
https://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/archives.html
『SAPPORO BEER OTOAJITO』では、毎週さまざまなゲストを迎えてお酒を飲みながら音楽トークを繰り広げる。放送は毎週土曜18時から。
(撮影=竹内洋平)
番組情報
SAPPORO BEER OTOAJITO
毎週土曜
18:00-18:54
クリス・ペプラー
オフィシャルサイト