
【写真】日×台×米合作、極限ヒューマンサスペンス 映画『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』ティザービジュアル
本作は、誘拐事件を発端に破綻していく家族を通して、ニューヨークという大都会の片隅で生きる上での、見えない人種の壁、孤独、人と人が分かり合うことの困難さなどを描いた濃密なヒューマンサスペンス。
主演は西島秀俊。その妻役には、ベルリン国際映画祭の最優秀作品賞を受賞した『薄氷の殺人』や『鵞鳥湖の夜』に出演するなど、台湾を代表する国民的女性俳優のグイ・ルンメイ。監督・脚本は真利子哲也が務める。
ニューヨークで暮らす日本人の賢治(西島)と、台湾系米国人の妻ジェーン(グイ)は、仕事や育児、介護と日常に追われ、余裕のない日々を過ごしていた。ある日、幼い息子が誘拐され、殺人事件へと発展する。悲劇にほんろうされる中で、口に出さずにいたお互いの本音や秘密が露呈し、夫婦間の溝が深まっていく。ふたりが目指していたはずの“幸せな家族”は再生できるのか?
西島は「全編ニューヨークロケ、セリフの9割が英語という新たな挑戦には緊張感もありましたが、共演のグイ・ルンメイさんの自然で真摯な演技と素晴らしいスタッフ・キャストの皆さんのお陰で、良い雰囲気の中で集中して作品に取り組めました」、グイは「はじめて脚本をよんで、独特の気品があり、さまざまな象徴や哲学的な要素を通して、人間の在り方を静かに暗示しているように感じました。その表層的には『語られない何か』こそが、人間にとって、最も魅力的で、最も真実に近いものだと感じました」とコメント。
真利子監督は「数人の仲間たちと何のあてもなく、アメリカで準備をはじめて数年が経ち、ようやく映画を完成させることができました。この間に世界で色んなことがあって、企画は何度か座礁しながらも、この過程がまた、儚くも逞しい、悍ましくも美しい、ニューヨークで懸命に生きる家族を描いた映画に相応しく、日米のスタッフが手を取り合って切磋琢磨に準備して、英語、中国語、日本語、スペイン語から手話まで飛び交う脚本を、西島さんとルンメイさんを中心とした俳優陣が粘り強く、見事に演じきってくれました」としている。
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※コメント全文は以下の通り。
<コメント全文>
■西島秀俊
真利子監督の『ディストラクション・ベイビーズ』を観た時から、一緒に仕事をしたいと思っていました。全編ニューヨークロケ、セリフの9割が英語という新たな挑戦には緊張感もありましたが、共演のグイ・ルンメイさんの自然で真摯な演技と素晴らしいスタッフ・キャストの皆さんのお陰で、良い雰囲気の中で集中して作品に取り組めました。当たり前のように続く日常が突然崩れゆく中、どうやって日常を、人生を取り戻していくのか。ブルックリンやクイーンズを背景に、真利子監督にしか描けない世界観を味わっていただければと思います。
■グイ・ルンメイ
はじめて脚本をよんで、独特の気品があり、さまざまな象徴や哲学的な要素を通して、人間の在り方を静かに暗示しているように感じました。その表層的には「語られない何か」こそが、人間にとって、最も魅力的で、最も真実に近いものだと感じました。また、監督の過去作品を拝見しても、心の奥深くにある、言葉では表現できない感情や痛みが、かすかに解放される――そんな印象を受けました。そんな監督の導きのもとで、圧倒的にプロフェッショナルでジェントルマンな西島さんとご一緒できたことは本当に光栄でした。今作は、俳優人生において忘れられない大切な一歩になりました。
■真利子哲也
数人の仲間たちと何のあてもなく、アメリカで準備をはじめて数年が経ち、ようやく映画を完成させることができました。この間に世界で色んなことがあって、企画は何度か座礁しながらも、この過程がまた、儚くも逞しい、悍ましくも美しい、ニューヨークで懸命に生きる家族を描いた映画に相応しく、日米のスタッフが手を取り合って切磋琢磨に準備して、英語、中国語、日本語、スペイン語から手話まで飛び交う脚本を、西島さんとルンメイさんを中心とした俳優陣が粘り強く、見事に演じきってくれました。この凄い映画を楽しみにしてください。
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