スタッフの一部のような感じになってしまったと語った寺島しのぶ (C)ORICON NewS inc. 俳優の吉沢亮と寺島しのぶが23日、都内で行われた映画『国宝』(6月6日公開)完成報告会に登壇。寺島が、歌舞伎を題材とした作品に出演する思いを語った。
【写真】まさに“顔面国宝”…吉沢亮と横浜流星の2ショット 本作は、黒衣として3年間歌舞伎の世界に身を置き、その体験をもとに執筆した吉田修一氏による小説を、李相日監督の手により映画化したもの。任侠の一門に生まれながら、歌舞伎役者の家に引き取られた主人公・喜久雄(吉沢)が、芸の道に人生を捧げ、やがて“国宝”と称される存在になるまでの50年を描く、壮大な一代記。
物語は、抗争によって父を亡くした喜久雄が、上方歌舞伎の名門・花井家の当主である花井半二郎(渡辺謙)に引き取られたことから始まる。喜久雄は、半二郎の息子であり、名門の跡取りとして育てられた俊介(横浜流星)と出会い、兄弟のように、親友として、そしてライバルとして、ともに芸に青春を注いでいく。天賦の才を持つ喜久雄と、歌舞伎の血統を受け継ぐ俊介の対比も作品の見どころのひとつとなる。
歌舞伎の名門「音羽屋」の長女である寺島は、喜久雄を引き取ることに反発するが、才能に気づき育てていく梨園の妻・大垣幸子を演じる。「この役は、リアルに考えてもあまり成り立たない」としつつ、「夢がある物語だなと思いました」と脚本を読んだ率直な思いを明かした。
そして「今回に関してはスタッフの一部のような感じになってしまって。見てきたものと違うと思うと、監督に『こういう感じなんじゃないですか?』と」と語った。渡辺謙が「けっこう鋭い指摘が」と明かすと寺島は「厳しくさせてもらいました」と笑った。
イベントには、吉沢、寺島、渡辺のほか、横浜、高畑充希、森七菜、見上愛、田中泯、渡辺、李相日監督が登壇。荘口彰久がMCを務めた。