弁護団「社会の変化も影響」＝元記者への性暴力認定で会見

　国会議員秘書による元記者の女性への性暴力を認定した東京地裁判決を受け、女性の弁護団が２４日、東京都内で記者会見した。角田由紀子弁護士はフジテレビを巡る一連の問題などを挙げ、「社会の変化も（判決に）影響しているのではないか」との見方を示した。

　女性は同日公表したコメントで、「報道現場では『これくらい我慢しなきゃ』『性的な発言は聞き流そう』とうまく立ち振る舞うことが求められてきた」と明かした。角田弁護士も「情報を持っている側は今の社会ではたいてい男だ。女性記者が増えて力関係の差が色濃く表れ、報道に従事する女性は大変な思いをしている」と指摘した。

　一方、上田清司参院議員の法的責任が認められなかったことについて、青龍美和子弁護士は「秘書の犯罪行為で国家賠償法上の違法性があるのに、議員の責任は問われないのか。（少なくとも）政治的責任は十分問えると思う」と不満を示した。