イベントには大勢のファンが集まり、展示されたロータス97Tの写真を撮っていた 1985年のF1ポルトガルGPでアイルトン・セナがF1初優勝を飾ってから40年の節目を迎えたことを祝うため、グランプリの舞台となったアウトドローモ・ド・エストリルで記念イベントが開催された。
クラシック・チーム・ロータスとエストリル・サーキットが故アイルトン・セナに捧げたイベントは、セナがポルトガルGPで優勝を飾った日と同じ4月21日に行われた。前週末のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでは、甥のブルーノ・セナがロータス97Tでのデモランを行った。ルノーのターボエンジンに機械的な問題が起きたため、エストリルでのイベントではデモランは行われなかったが、それでもイベントは大成功を収めた。
マシンはドライブできる状態ではないと知らされたブルーノ・セナは、このイベントに観客として参加した。イースターの日曜日と、あの歴史的瞬間から40年が経過した翌日の月曜日に、何万人ものファンがアウトドローモ・ド・エストリルに集まり、ブラックとゴールドのマシンを自分の目で見ようとした。ロータス97Tは、2日間の大半においてサーキットのピットレーンに展示され、ファンがその周りを取り囲んで数え切れないほどの写真を撮っていた。また21日の午後には予報通り大雨が降ったため、セナがグランプリレースで初勝利を収めた同じ日に直面したのと非常に似た状況になった。
雨は数時間にわたって降り続いたため、最終的にイベント主催者はマシンをガレージのひとつに移動せざるを得なくなったが、悪天候にもかかわらずファンはサーキットに集まり続け、セナはポルトガルで依然として高い人気があることが示された。
また、前日にセナのグランプリ初優勝を記念したユニフォームを着てプレーしていたエストリルを拠点とするサッカーチーム『エストリル・プライア』の選手数人もイベントに出席し、ブルーノ・セナとクラシック・チーム・ロータスのベテランメンバー全員にジャージを贈呈してファンを喜ばせた。
このイベントは大成功だったため、チーム・ロータスの創設者コリンの息子であり、このクラシック・チームの原動力であるクライブ・チャップマンは、ルノーのターボエンジンが修理され、サーキットに空きができたら、ブルーノ・セナがデモランを行って、ポルトガルのファンに40年前に同じコースで経験したことを少しでも味わってもらうために、エストリルに戻ることを誓った。
[オートスポーツweb 2025年04月25日]