
4月17日、奈良市で中高生6人が雷に打たれて救急搬送された事故。遠くでの雷鳴がなく、いきなり「ドン」と大きな音がして落雷があったそうです。「春雷」という言葉があるくらい、今は「雷」の季節。前兆のわからない雷の場合はどうすればいいのでしょうか?前編では雷の威力に注目!後編では前兆のない雷対策のヒントを探ります!(アーカイブマネジメント部 萩原喬子)
【写真を見る】雷が高い木に落ちた時、近くにいる人に移る現象「側撃」
春に発生する雷に注意気象予報士 森朗氏:
「雷」というと夏のイメージがあるかもしれませんが、実は「春」のこの時期も雷が発生しやすい条件が揃っているんです。春はまだ上空には寒気がある一方で、地上は夏日のように暖かくなる日があり、この大きな気温差が雷雲を発生させる原因になります。
先日、奈良市で事故が起こった事故の際も地上の気温が22℃だったのに対し、上空5000mの気温はマイナス18℃、その差はなんと40℃もありました。
雷の威力と危険な場所雷の威力は想像以上です。実験映像では、雷が直撃したブロックが一瞬で粉々に破壊される様子が確認できます。
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さらに注意したいのは、高い木に落ちた時、近くにいる人に雷が移る「側撃」という現象です。雨が降るとつい木の下などに避難をしてしまいがちですが、これは非常に危険な行為です。
実際に近年の落雷による災害例を見てみると、意外と「側撃」による死亡事故が起こっていることがわかります。