元KAT-TUN上田竜也が小説家デビュー、文芸編集者と大藪春彦賞作家の本音と激励コメント

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2025年04月25日 08:00  週刊女性PRIME

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“KAT-TUNの姫ポジ”上田竜也がどんな小説を生み出すのか

 4月14日、元KAT-TUNの上田竜也(41)が、6月発売の小説『この声が届くまで』(KADOKAWA)で作家デビューすることが発表された。KAT-TUNは3月末日に解散。その2週間後の情報解禁とあって

《メンバー脱退やグループ解散という現実と向き合いながら書き上げたってエモすぎる》《本当に働き者》

 と話題になった。

上田の作家デビューにファン歓喜

 本作はバンド仲間との絆や成長を描いた構想10年の青春小説。

 上田自身が《この本には僕がずっと感じてきた仲間のあり方、実現していきたかった夢が込められています》と述べており、ハイフン(KAT-TUNファン)には発売が待ち遠しい1冊となっている。

《歌もダンスも演技もトークも運動もできて作詞作曲もしてキャラも作って小説まで書ける上田竜也》

 と上田を絶賛する声もあったが、STARTO ENTERTAINMENT所属タレントの小説家デビューはNEWS加藤シゲアキ、Kis-My-Ft2宮田俊哉に続いて3人目。現役アイドルや芸人らが次々と小説を生み出す昨今だが、文学界での需要は高まっているのだろうか。

「小説ではありませんが、同じくSTARTO社所属の村上信五さんも自身の人生論を記した『半分論』という著書を刊行しました。初の著書にして4万部、それも発売日に5千部の重版が決定するなど、昨今聞かないくらいの売れ行きです。内容や企画の良し悪しは別として、ある程度読者が想定されるタレントに執筆いただくのは、もはや書籍出版の主流」(文芸誌編集者、以下同)

専業作家の意見

 現在の文芸編集は“小説”“ファン小説”の二刀流で、ファン小説とは、ファンに買ってもらえればいい、初版部数が見込める小説のことだそうだ。ファンがいるといっても“フォロワー数1万人くらいのインスタグラマー”のレベルでは、出版社に見向きもされないとか。

「当社ではユーチューバーならチャンネル登録者数10万人以上を目安にしています」

 こんな現在の風潮を、専業作家たちはどう見ているのだろうか。大藪春彦賞を受賞した作家・赤松利市氏にコメントをもらった。

「とかく冷え込みがちな出版氷河期ともいえるこの時代に、人気のある方がデビューされるのは誠に喜ばしいことだと存じます。少しでも読書を楽しまれる方が増えるのを願うばかりです。しかし作家という職業は、なることよりも続けることのほうがはるかに困難な職業。願わくば、2作目、3作目に挑んでいただき、出版業界を盛り上げていただきたいものです。

 とはいえ、新人賞などを受賞し、これから作家として歩み出そうと意気込む新人に例外なく出版社の方がアドバイスされるのは“今の仕事を辞めないでくださいね”という言葉です。幸い私の場合は、新人賞を受賞した時点で62歳、無職、家なしの人間でしたので、その後も専業作家として細々と暮らしておりますが、同じアドバイスをさせていただきたく存じます。

 上田様におかれましては、かなりの人気者であるようですので、芸能界におけるファンの方々のためにも、専業を考えずに兼業でお続けいただきたいものだと願います」 

取材・文/山部和歌子

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