『渡辺篤史の建もの探訪』交わる切妻屋根…山の稜線を感じる家を訪れる

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2025年04月25日 11:40  ORICON NEWS

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天井は山の稜線がモティーフ=-東京都八王子市・佐山邸-(C)テレビ朝日
 俳優・渡辺篤史が案内役を務めるテレビ朝日の人気番組『渡辺篤史の建もの探訪』(毎週土曜 前4:25)26日放送回では、東京都八王子市に建てられた佐山邸を紹介する。

【写真】2つの切妻屋根が接続=-東京都八王子市・佐山邸-

 建主は、趣味が高じて山道具の製造・販売を職業とする人物で、自宅にはそのための工房を併設。職住一体をテーマとしたこの住宅は、2つの箱型のボリュームを斜めに接続し、切妻屋根が立体的に組み合わさった構造となっている。交通量の多い道路沿いという立地条件に対し、建物自体が複雑な形状で目線を遮りながら、開放感とプライバシーを両立している。

 住まい用と仕事場用、2つの玄関を備える佐山邸。住居エリアに入ると、真っ直ぐに伸びる廊下と、突き当たりに設けられた曇りガラスの大窓が、白を基調とした空間に柔らかな光を取り込む。手摺りや階段の設計にもこだわりが光り、曲線を描く特注の手摺りは空間に有機的なアクセントを添えている。

 2階のLDKは、この家の最大の見どころ。45度の交差が生み出す構造現しの天井が、山の稜線そのものを彷彿とさせる。棟木を使わず、開放感を高めた構造は、視覚的なインパクトと共に、建築美としての完成度も高い。内装は、ナラの無垢板フローリングやパルプ由来の不織布壁紙など、自然素材がふんだんに使われ、山に生きる建主の思想が感じられる。

 LDKに隣接する子供室も、将来の2分割を想定した設計。中央には構造体ではない梁が渡され、空間の可変性を確保している。1階には、東向きの大きな窓から朝日が差し込む寝室と、木塀に囲まれた庭、ウッドデッキが広がり、自然との距離が近い暮らしを実現している。

 最後に紹介されるのは夫の仕事場。山岳レース出場者のためにオーダーメイドのバッグを手がける工房で、職と住まいが絶妙な距離感でつながっているのが、この住宅最大の特徴だ。切妻屋根が描き出す“山”のかたちは、建主の生き方そのものを象徴している。

竣工:2021年6月
敷地面積:143.1平方メートル(43.3坪)
建築面積:48.3平方メートル(14.6坪)
延床面積:91.2平方メートル(27.6坪)
構造:木造在来工法
設計:堀泰彰/ディンプル建築設計事務所

このニュースに関するつぶやき

  • そろそろ高齢なので「渡部建のトイレ探訪」に引き継いだら良いかと。「ゆっくり休めそうな便座ですよね」「壁紙がいいっすよね」「あーウソコの臭いがしますよね〜」
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