「あんぱん」松嶋菜々子、奔放な母役に思い馳せる「たぶん全部本当の気持ちで、言ったことがそのままの人」

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2025年04月25日 12:21  cinemacafe.net

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連続テレビ小説「あんぱん」松嶋菜々子
現在、第4週を放送中の連続テレビ小説「あんぱん」から、柳井嵩(北村匠海)の母、登美子を演じる松嶋菜々子のコメントが到着。嵩に対する複雑な愛情について語った。

本作は、“アンパンマン”を生み出したやなせたかしと暢の夫婦をモデルに、“逆転しない正義”を体現した「アンパンマン」にたどり着くまでを描いた愛と勇気の物語。

松嶋が演じている嵩の母・登美子は、文化的な教養が豊かであり、美しく勝ち気で利発。嵩が幼い頃に夫の清(二宮和也)を亡くす。

ときに奔放な振る舞いで、嵩を翻弄し、一度は嵩たちの元を離れながら、第3週で8年ぶりに戻ってきたところだったが…。

――登美子という人物を、どう捉えて演じていますか?
松嶋北村さんの母親役は2度目なのですが、今回はまた違った性格の母親なので、ご一緒できるのが楽しみでした。北村さんはすごく落ち着いていて、どっしり構えている方で。本当にこんな息子がいたらいいのになぁと思っています。

登美子は、発想が少し独特なのかなと思います。子どもへの愛情がありながらも、自分の人生に迷いがあったり、葛藤を抱えていたり……。演じる上では、そうした心の揺れを理解することが大切だと感じています。

実際、嵩のモデルであるやなせさんの母親も、息子たちを残して姿を消したと聞きました。そうした複雑な背景を持ちながら“アンパンマン”という作品を生み出したやなせさんにとって、母親は影響力のある存在であり、発想の源だったのだろうなと。

登美子の突然現れては周囲を振り回し、またいなくなってしまうという設定だけをとるとどこか冷たく感じるかもしれません。けれど、嵩に対しては母親の愛情をきちんと伝えられるよう、丁寧に演じていきたいと思っています。

――第2週では、出て行った登美子の元へ、嵩が会いに行きましたが
松嶋どういう塩梅で演じようか迷った部分ではありました。スタッフの方たちとは、夫である清さんを早くに亡くしたことで、ぽっかりと空いた穴を埋められず、それを埋めるための愛情を求めているのではないか、だから自分のことで精一杯なんじゃないかとお話しして。

とはいえ、時代的にも、より子どもが幸せになるのであれば、置いていくことも子どもたちにとっては最良の選択であり、そこになじんでほしかったからずっと連絡を取らなかったんじゃないかとか。いろいろ想像しながら臨みましたね。

――第3週で、8年ぶりに町に帰ってきた登美子が、のぶ(今田美桜)に思いをぶつけられるシーンもありました
松嶋どういう反応をしていいのか分からなかったですね。のぶちゃんに責められたことよりも、嵩が言った「のぶちゃんは、母親に捨てられたことないだろ」という言葉のほうが心に響きました。捨てたつもりはなかったので……。

でも、のぶちゃんに言葉を返さなかった登美子を通して思うのは、自分の行動を全部説明できなくてもいいのかなと。気持ちの整理って全部が全部ついていなくてもいいんじゃないかなと思いましたね。

――第4週では、嵩を医者にするために登美子が後押しします
松嶋自分と清さんの子ならできると信じる気持ち。寛先生(竹野内豊)や千代子さん(戸田菜穂)に恩返しをしたいという気持ち。自分の居心地をよくしたいという気持ち。たぶん全部本当の気持ちで、言ったことがそのままの人なのかなと。

周りから見たら支離滅裂だったり、言動に驚かれたりするかもしれませんが……。それでも嵩は、どんな時もやさしく受け入れてくれるんですよね。

いつも振り回してしまいますが、会うたびに、少しでも嵩が“母のやさしさ”を受け取れる瞬間があるように、表現していけたらいいなと思います。

■第5週「人生は喜ばせごっこ」あらすじ
昭和11年、のぶ(今田美桜)は女子師範学校の寮に入るため朝田家から巣立つ。教壇に立つ軍国主義の黒井雪子(瀧内公美)に圧倒されるのぶと、うさ子(志田彩良)。

一方、浪人生の嵩(北村匠海)は、医者になる自分が想像できず…。千尋(中沢元紀)に自分が本当にしたいと考えていることをぶつけ、嵩は美術系の学校に進むことを決意する。

そしてのぶの居ない朝田家では、次女の蘭子(河合優実)にある話が舞い込んでくる。
連続テレビ小説「あんぱん」は月曜〜土曜午前8時〜NHK総合ほかにて放送中(全26週/130回)。
※土曜日は1週間をふり返り。




(シネマカフェ編集部)

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