「この気持ちすごくわかる」“子宮が恋をした”ドラマで話題の28歳女優が明かす主人公との“共通点”

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2025年04月25日 16:20  女子SPA!

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 俳優の松井愛莉さん(28歳)が、佐々江典子さんの同名漫画を実写ドラマ化した“切ない大人のラブストーリー”『子宮恋愛』に出演しています。

 松井さんは自分の気持ちを上手く言えず、夫との仲も上手くいかない主人公・苫田まき役。夫がいながら不倫してしまう難役に挑戦しています。

 作品のことご自身のこと、いろいろと聞きました。

◆人間関係、結婚観について改めて考えさせられる

――2012年に配信され、話題になった佐々江典子さん原作のドラマ化ですが、今回の作品の全体的な感想はどうでしたか?

松井愛莉(以下、松井):不倫はもちろんダメなことです。生きていれば、誰しも悩みがあり、その中で必死にもがいているんだと思います。そんないろいろな感情に出会えるドラマになっていると思いました。人間関係、結婚観、そういうものを改めて考えさせられる脚本だなと思いました。

――演じられた主人公の苫田まきについては、どのような印象でしたか?

松井:まきは多くを語らず、自分に自信がなく、あまり自分の想いを相手に伝えられない女性なので、繊細な表情の変化だったり彼女を演じる上でとても難しいなと思い、実はギリギリまで出演を悩みました。

――最終的な決め手は何でしたか?

松井:わたしの中で次第にチャレンジしてみたいという想いが強くなっていったのですが、なかなか決断できなかったですね。でも、新しいことに向かっていく姿勢は普段から大事にしているので、いろいろな方たちと相談をして挑戦することにしました。

◆昔の自分に似ている部分がある

――演じるにあたり、どのような準備をしましたか?

松井:本音を言いたいけれどその場に合わせたり、苦しいことを言われているのに笑ってしまうなど、まきは昔の自分に似ている部分があり、言いたいけれど言えないもどかしさは、すごく理解できました。役作りというより以前の自分を思い出すような作業のほうが、どちらかと言うと多かったですね。

――それはまたメンタルに来そうな準備ですね。

松井:そうですね(笑)。「昔こんなことを思ってた」、「この気持ちすごくわかるな」とか、心が痛くなりながら、思い返したりもしていました。

◆生きることがラクになったきっかけ

――苫田まきとご自身が似ているということで、彼女に共感する部分もあったのではないでしょうか?

松井:思っていることを口に出せなかったり、自分に自信がなかったり、周囲に合わせてしまったり、そういうところが本当に昔のわたしのまんまです(笑)。仕事を始めてから20代前半くらいまで、その性格が抜けるまでがわりと長かったですかね。

――変われたきっかけは何かあったのでしょうか?

松井:これと言ってなかったのですが、日々お芝居の仕事をしていく上でだんだん強くなっていったというか、わからないことは聞いたほうが解決しますし、話していても伝わらないことってあるじゃないですか。話していても伝わらないということは、そもそも言わなければ何も始まらないんですよね。当たり前のことなのですが、そう思えてからは、口下手でもいいから自分の言葉で伝えるようにしました。強くなりました(笑)。

――自分で言い切れるって素敵です。

松井:そう思えてからは、生きることがとてもラクになりました。今はそれほど悩みもなく、この数年は自分のことでくよくよすることはなくなりました。もちろん仕事の悩みがないわけではないですが、階段をちょっとずつのぼって行って、今の心境に辿り着いた感じです。

◆10代〜20代前半は「休んじゃダメ」と思っていた

――10代、20代前半の頃と比べて、今は仕事との距離感はどのように取っていますか?

松井:昔は仕事を頑張りましょう、休んじゃダメというような感覚が自分の中にあって、どうしても仕事が一番になっていました。一生懸命にならくちゃいけない、失敗しちゃいけない、周囲に迷惑かけないようにしなきゃと、自分で自分を苦しめて生きていたような気がします。でも、ここ最近はいろいろなことを開き直って考えるようにしたら、とてもラクになったんです。今は休むときはとことん休みますし、何もしない日も作ります。上手に仕事と休みのバランスが取れるようになったと思います。

――開き直るって大事なときもありますよね。自分の殻を破ることにもつながりそうです。

松井:そうですね。それこそまきじゃないですが、仕事もプライベートも全部頑張らないと、となると、限界がくるんですよ。だからこの日は何もしないとか、日々喜びを作ることも大事。本当に小さいことでいい、お風呂が気持ちいい、ご飯が美味しい、それだけで少し心が軽くなる。そんなことを最近は大切にしています。何事もネガティブに捉えるのではなく、ポジティブに捉えられることを日々探しています。

◆「想像で、25歳で結婚しているつもりでしたが…」

――20代後半、今後はどのように変わりたいですか?

松井:そうはいってもいまだに自分の想いを相手に伝えることに苦手意識はあるので、そこを克服したいということがひとつ、あと人生の目標で言えば、結婚して子どもがほしいです。

――それは前から?

松井:そうですね。想像では、25歳で結婚しているつもりでしたが、もうとっくに過ぎてしまいました(笑)。

――仕事面ではいかがでしょうか?

松井:もちろん仕事にも全力で、新しいことにもチャレンジしていきたいと思っています。大人になると新しいことにチャレンジしていくのって、怖いじゃないですか。昔ほど簡単にできない、失敗も怖いし、でもそれを乗り越えていくチャレンジ精神は持っておきたいなと思っているので、いろいろな新しい役に出会いたいと思っています。

<取材・文/トキタタカシ 撮影/塚本桃>

【トキタタカシ】
映画とディズニーを主に追うライター。「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経てフリーに。故・水野晴郎氏の反戦娯楽作『シベリア超特急』シリーズに造詣が深い。主な出演作に『シベリア超特急5』(05)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。現地取材の際、インスタグラムにて写真レポートを行うことも。

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