阪急うめだ本店が「ビヨンドワールド」をオープン、高感度な若者にジェンダーレスファッションを提案

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2025年04月25日 20:01  Fashionsnap.com

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阪急うめだ本店「ビヨンドワールド」

Image by: FASHIONSNAP
 阪急阪神百貨店が、阪急うめだ本店3階にファッションとライフスタイルを提案する「ビヨンドワールド(BEYOND WORLD)」をオープンする。4月26日の営業開始に先駆け、メディア向けの内覧会が開催された。

 「ビヨンドワールド」はBEYOND(=超越する)をキーワードに、「ジェンダーの超越」と「カテゴリの超越」のふたつ「超越」を軸に展開する。担当者によれば、阪急うめだ本店では2023年の「ジェントル モンスター(GENTLE MONSTER)」の導入と、「ロエベ パルファム(LOEWE Perfumes)」の人気の影響で、同店ではそれまでは見られなかった中性的な若い男性客が増えたという。日常的にファンデーションを使用するなど美意識が非常に高い客層で、そういった客からはメンズブランドを専門に扱う阪急メンズ大阪では買い物がしづらいという声があがっていた。「ビヨンドワールド」では世界中で増加している感度が高く中性的なファッションを好む若年層を取り込みたいと考えており、担当者は「ターゲットは年齢では区切っていない」と前置きしたうえで、20〜25歳の若年層で売上の半分を構成したい方針だ。
 「ビヨンドワールド」では、国内外のストリートブランドからデザイナーズブランドまで17ブランドを取り揃える。「ジェンダーの超越」の核となるブランドとして担当者が挙げたのが、2024年に日本上陸した韓国発のユニセックスブランド「アーダーエラー(ADER ERROR)」、「ブラック コム デ ギャルソン(BLACK COMME des GARÇONS)」、「アンブッシュ(AMBUSH®)」の3ブランドだ。

 新進気鋭のデザイナーズブランドやラグジュアリーブランドを扱うセレクトショップ「ヌビアン(NUBIAN)」では、既存店で中性的な男性から人気のあったブランドに加え、「ビヨンドワールド」のコンセプトに合致したブランドを展開する。リトアニアのブランド「ウルタキャット(Urte Kat)」や、中国の「イヴミン(YVMIN)」、フィンランドの「ベイン(VAIN)」、フランスの「アブラ(ABRA)」などのブランドを取り揃える。

 「カテゴリの超越」の中心となるのが、今回日本初出店となる「ナイスウェザー(NICE WEATHER)」。2020年に韓国・ソウルで誕生したセレクトショップで、担当者は「世界で最もカテゴリを超越した提案ができているショップ」として今回出店を要請したという。「次世代のコンビニ」をコンセプトに、ウェアやグッズ、雑貨などのオリジナルアイテムや、韓国ブランドとの限定コラボグッズを取り揃える。

 売り場は「無白空間」をデザインコンセプトにしており、コンテンツの魅力を際立たせ、客が没入感を味わいながら買い物体験が可能な空間に仕上げたという。それぞれのショップでは、客がフォトスポットとしても楽しめるように、各ブランドを象徴するアイコンとなるオブジェを設置することに力を入れた。「ビヨンドワールド」では「百貨店の規制の超越」にも挑戦しており、これまで規制により実現が難しかったオブジェも、今回は多数が採用されたという。

 また、「アミ パリス(AMI PARIS)」や「ヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)」などのブランドは阪急メンズ大阪にも店舗を構えているが、「ビヨンドワールド」ではメンズ館にはないアイテムを取り扱うことで、ターゲットにマッチした提案を行う。

 「ビヨンドワールド」の売上の男女比は4:6を想定。阪急うめだ本店全体では約3割となっているインバウンド客の売上については、今後4割までの引き上げを目指す。

■展開ブランドADERERROR、AHRES、AMBUSH、AMI PARIS、alexanderwang、BLACK COMME des GARÇONS、CANADA GOOSE、DIESEL、Gentle Monster、Vivienne Westwood、KENZO、Marc Jacobs、NICE WEATHER(日本初)、NONFICTION、NUBIAN、TAMBURINS、TOGA

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